研究課題/領域番号 |
16H05771
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
伊澤 雅子 琉球大学, 理学部, 教授 (10192478)
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研究分担者 |
傳田 哲郎 琉球大学, 理学部, 教授 (50284948)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2018年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2016年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 送粉生態学 / ウジルカンダ / Mcuna属 / 訪花行動 / 送粉者シフト / アジア / 哺乳類媒 / Mucuna属 / 訪花者 / 花の形質 / 送粉者変異 / 裂開行動 / 送粉生態 / 送粉者 / 哺乳類 / タイ / リス / 台湾 / 動物―植物インタラクション / 哺乳類行動 / 分子系統関係 / 生態学 |
研究成果の概要 |
特殊な送粉システムをもつマメ科Mucuna属のウジルカンダについて、事前の研究から、動物相が異なる地域間で送粉者とその訪花行動が異なることが示されてきた。本研究ではウジルカンダの分布の中心であるタイにおいて、送粉者を特定したところ、他地域と同様に哺乳類であるが、リスが主な送粉者であった。これまでの研究結果と合わせると、東南アジアから九州までの範囲で、送粉者の分類群と行動がシフトしてきたことがわかった。しかし、それに伴う花の形質の変異は見られなかった。近縁種についての調査結果と合わせると、Mucuna属のアジアにおける送粉者は、他の地域と異なり、非飛翔性哺乳類も含まれることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果は、これまでコウモリ媒であるとされていたMucuna属について送粉者シフトが起こっていることを明らかにするとともに、アジア域が他地域と異なる植物―送粉者関係を進化させてきたことを示唆するものである。これによって、これまで体系的な研究の少なかった哺乳類媒植物について、形態ばかりでなく、飛翔性や訪花行動などの訪花者の生態も考えて植物―送粉者関係を類別することにより、新しい研究の道筋をつけることができた。また、これまで植物―送粉者関係については中南米、オーストラリア、アフリカにおける研究成果を元に議論が構築されてきたが、アジアではそれらと異なる新しいタイプを発見できることを示した。
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