研究課題
基盤研究(B)
肝蛭症は世界中で畜産業に甚大な経済被害を与えているが、多くのアフリカ諸国では家畜で蔓延している肝蛭の種類すら正確に識別されていないのが現状である。本研究ではウガンダを研究拠点とし、はじめに申請者が開発した新規種識別マーカーを用いて肝蛭の流行種を調査する。次に、系統解析マーカーを駆使して現地に肝蛭が伝播・定着した経緯を明らかにする。また、アフリカ大陸に周辺諸国から肝蛭が伝播した経路を明らかにするために、中東・北アフリカ、南アフリカ地域からの肝蛭材料を採集し、解析を行った。
研究代表者が世界に先駆けて開発した新規種識別マーカーを肝蛭症が問題となっている現場に適用し、病因学的研究に役立てた点に本研究成果の学術的意義と社会的意義を見出すことができる。本研究では、肝蛭症による経済被害が周辺諸国に比べて深刻なウガンダにおける流行種を正確に識別し、肝蛭症の現状を把握することができた。また、研究拠点としたウガンダとその周辺国での肝蛭の伝播経路を辿ることができた。このような本研究成果を現地の研究者・獣医師と共有したことにより、効果的な肝蛭症防除対策を考案する契機となることができたと確信する。
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すべて 国際共同研究 (11件) 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 7件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件)
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