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東アジアにおける筋ジストロフィーオーダーメイド治療開発のための分子疫学的調査

研究課題

研究課題/領域番号 16H05814
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分海外学術
研究分野 人類遺伝学
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

竹島 泰弘  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40281141)

研究分担者 李 知子  兵庫医科大学, 医学部, 助教 (10596042)
下村 英毅  兵庫医科大学, 医学部, 助教 (30441273)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
研究課題ステータス 交付 (2018年度)
配分額 *注記
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2016年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
キーワード筋ジストロフィー / 分子治療 / 遺伝子診断 / 東アジア / 分子疫学 / 小児神経学 / 遺伝学 / データベース
研究実績の概要

デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する分子治療法が開発され、その導入に期待が高まっている。これらの治療法を臨床へ応用する上において、治験により多数例における有効性の検討が不可欠である。しかし、分子治療は遺伝子変異の種類によって方法が異なる「オーダーメイド治療」であるため、個々の治療法の対象症例数が少なく国内において有効性を明らかにすることは困難である。
本研究 では、東アジア各国におけるデュシェンヌ型筋ジストロフィー症例の分子疫学を明らかにすることを目的として、ジストロフィン遺伝子解析を行っている。ジストロフィン遺伝子変異の7割はエクソン単位の欠失・重複であり、MLPA(multiplex ligation-dependent probe amplification)法において同定が可能である。しかし残りの3割は1ないし数塩基の微小変異であり、ジストロフィン遺伝子が巨大であるため、多数例において微小変異の同定を行うことは困難である。
29年度は、前年度に引き続き、次世代シークエンサーを用いたジストロフィン遺伝子の微小変異を同定するシステムの検証を行った。近年、機会採血において偶然高CK血症を指摘されるなど、若年で受診する症例が増えている。確定診断には侵襲的な筋生検を要する場合も多い。研究代表者らは、次世代シークエンサーを用いたシステムにより、非侵襲的に多数例の解析を行い、多くの微小変異を同定することが可能であった。今後、現地研究者との連携のもと、MLPA法と次世代シークエンサー法を組み合わせることにより、海外の多数例のデュシェンヌ型筋ジストロフィー症例の遺伝子変異の同定を効率的に進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

海外の研究者との連携が十分に取れず、29年度に予定していた成果を十分に上げることができなかった。その一方、ジストロフィン遺伝子の微小変異解析法の構築は予定通り進んでいるため、本年度の遅れを次年度で取り戻す予定である。

今後の研究の推進方策

東アジア各国(中国、ベトナム、インドネシア、ネパールなど)において現地の研究者との連携を再構築する。そして、現地において 筋ジストロフィーが疑われる症例の臨床診断を行うとともに、デュシェンヌ型筋ジストロフィー症例の集積を行い、現地においてMLPA (multiplex ligation-dependent probe amplification)法、RT(reverse transcription)-PCR法およびダイレクト・シークエンス法を用いて、デュシェンヌ型筋ジストロフィー症例のジストロフィン遺伝子変異を解析する。また、症例数が多い場合は、次世代シークエンサーを用いた遺伝子解析も併用して変異の同定を進める。これらの調査に基づき、東アジア各国におけるデュシェンヌ型筋ジストロフィーの分子疫学を明らかにし、ジストロフィン遺伝子異常のデータベースを構築する。さらに、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する「オーダーメイド治療」の臨床的な有効性を検討するための基盤整備を行う。

報告書

(2件)
  • 2017 実績報告書
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Ambulatory capacity in Japanese patients with Duchenne muscular dystrophy2018

    • 著者名/発表者名
      Awano H, Itoh C, Takeshima Y, Lee T, Matsumoto M, Kida A, Kaise T, Suzuki T, Matsuo M.
    • 雑誌名

      Brain and Development

      巻: 40 号: 6 ページ: 465-472

    • DOI

      10.1016/j.braindev.2018.02.011

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Patients with Duchenne muscular dystrophy are significantly shorter than those with Becker muscular dystrophy, with the higher incidence of short stature in Dp71 mutated subgroup2017

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto M, Awano H, Lee T, Takeshima Y, Matsuo M, Iijima K.
    • 雑誌名

      Neuromuscular disorders

      巻: 27 号: 11 ページ: 1023-1028

    • DOI

      10.1016/j.nmd.2017.06.007

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cardiac involvement in Fukuyama muscular dystrophy is less severe than in Duchenne muscular dystrophy.2017

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto T, Taniguchi-Ikeda M, Awano H, Matsumoto M, Lee T, Harada R, Imanishi T, Hayashi N, Sakai Y, Morioka I, Takeshima Y, Iijima K, Saegusa J, Toda T.
    • 雑誌名

      Brain and Development

      巻: 39 号: 10 ページ: 861-868

    • DOI

      10.1016/j.braindev.2017.05.008

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 新規変異を同定した重症型LMNA-related congenital muscular dystrophyの一例2018

    • 著者名/発表者名
      李知子、下村英毅、牟禮慎子、三崎真生子、香田翼、柴田暁男、川本久美、岡田陽子、小泉真琴、伊東恭子、竹島泰弘
    • 学会等名
      日本小児神経学会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] 筋疾患の家族歴のない無症候性高CK血症女児の検討2018

    • 著者名/発表者名
      李知子, 三崎真生子, 下村英毅, 伊東恭子, 竹島泰弘
    • 学会等名
      日本小児科学会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] 片側アレルに近接した2つの遺伝子異常を認めたUllrich型先天性筋ジストロフィーの1例2017

    • 著者名/発表者名
      下村英毅, 李知子, 松本真明, 粟野宏之, 伊東恭子, 西 一三, 竹島泰弘
    • 学会等名
      日本小児神経学会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] Duchenne型筋ジストロフィーに対するENAアンチセンスオリゴヌクレオチド(AO85)投与の効果2017

    • 著者名/発表者名
      李知子, 下村英毅, 粟野宏之, 飯島一誠, 荻寛志, 伊東恭子, 松尾雅文, 竹島泰弘
    • 学会等名
      日本小児神経学会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書

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公開日: 2016-04-21   更新日: 2018-12-17  

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