研究課題/領域番号 |
16H05930
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鶴見 太郎 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00735623)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2019年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2016年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | ユダヤ人 / ロシア帝国 / シオニズム / 自由主義 / ポグロム / 暴力 / アイデンティティ / 定期刊行物 / ナショナリズム / 自己の多面性 / ユダヤ史 / ロシア史 / パレスチナ問題 / ロシア / 自己複雑性 / ロシア・ユダヤ史 / ハイブリッド性 / 帝国 / 帝国崩壊 / 戦時暴力 / パレスチナ/イスラエル / 二重意識 |
研究成果の概要 |
ロシア帝国に生まれたシオニズムが、帝国の崩壊とその際にユダヤ人に降りかかったポグロムという暴力の影響をどのように受けるたのかを探った。ロシア語の定期刊行物を素材に、特に、自由主義系のシオニストの言論を、非シオニストのユダヤ系自由主義者を参照しながら、分析していった。シオニストを含むユダヤ人にとって、ポグロムは、秩序あるロシア国家が崩壊したことにより、ならず者が蔓延るようになってしまったことが背景にあると認識されることがあった。ここに、秩序の担い手としての国家という意識が生まれた。その一方で、ロシア人への不信感が高まり、集団としての自立が志向されるようになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パレスチナ紛争は今日まで続く中東や世界史における主要な紛争である。その解決のためには、その原因を体系的・歴史的に探る必要がある。シオニストがそもそもなぜ国家を建設しようとしたのか、その他者に対する態度は何かといった論点を精緻にたどることは、その重要な第一歩であるが、その観点からロシア帝国時代に遡る研究は皆無である。本研究は、シオニストの国家観や他者観の基礎となった時期の重要な一つとして帝国崩壊期を設定し、具体的な歴史の展開のなかでそれらがどのように生まれ、またどのような特質を持っていたかを明らかにした。続く時代においてパレスチナにおけるアラブ人を中心とした人々との関係性を探る前提を見出した。
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