研究課題/領域番号 |
16H05956
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森口 佑介 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (80546581)
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研究協力者 |
篠原 郁子 国立教育政策研究所
登藤 直弥 筑波大学
Chevalier Nicolas University of Edinburg
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2016年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 実行機能 / 遺伝と環境の相互作用 / 乳幼児 / 前頭前野 / 遺伝子多型 / 社会環境 |
研究成果の概要 |
本研究は,遺伝子多型と社会環境,およびその相互作用に焦点を当て,子ども期における実行機能の発達の個人差を生み出す機序を明らかした。研究1では,COMT(カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ )遺伝子とDRD4(ドーパミンD4受容体)遺伝子多型,前頭前野,実行機能の関係と,その発達的変化を検討した。その結果,COMT遺伝子多型が実行機能と前頭前野の発達の個人差に影響を及ぼすことが示された。研究2では,遺伝子多型が社会環境と相互作用して,実行機能の発達の個人差に与える影響を検討した。その結果,社会環境の効果は見られたが,遺伝子多型と社会環境の相互作用の効果は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実行機能は,目標到達のために行動を制御する能力であり、子どもは,算数の問題を解いたり,教育者の指示に従ったり,活動を切り替えたりするために,実行機能を必要とする。しかし,実行機能の発達には無視できない個人差が存在し,子ども期の実行機能の低さは,後の学力や友人関係,社会的成功に負の影響を与えてしまう。だが、その個人差を生み出す機序はこれまで明らかではなかった。本研究では、遺伝子多型と社会環境が実行機能の発達とその脳内基盤の個人差を生み出すメカニズムを明らかにした。このような研究成果は、特に貧困などの不利な社会環境で育つ子どもへの支援につながる可能性があり、社会的意義も大きい。
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