研究課題
若手研究(A)
本研究では、人が自分の身体を自分のものであると認識し、的確に操作できるようになる心理過程を、脳メカニズムとともに明らかにすることを目標とした。行った複数の実験から人が自分の手・腕を認識する際に、どのような脳反応が起こっているかを検証することができた。特に脳波ではアルファ帯域の活動に「自分の手のように感じる」感覚がコードされている可能性が明らかになった。またMRIを用いて検証した脳容積と自己感の関連については、島皮質がその候補として挙げられ、個人差をモデル化する際に有効な知見を得た。また本取り組みを通じて、コグネティクスという研究協力の考え方を提案し、研究チームで継続して科学研究費に採択された。
得られた「自己感」を反映するとされる脳反応は、今後道具や義肢、移動体、建機、あるいはVR上の身体のコントロールをする場合に、その対象にどれだけ「自己身体感」を感じているかをリアルタイムで表す指標として活用する可能性が示された。こうした技術を用いて人が自然にものを操るための一つの条件として製品デザインに応用されることが期待されており、現在工学研究領域との共同で知見を産業応用するプロジェクトを検討し始めている。また本研究で行った「コグネティクス」という心理学・神経科学・工学(主にロボティクス)の新しい融合研究法に関する提案から、科学と工学および産業応用のシームレスな連携の推進が期待される。
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 3件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (1件) 備考 (2件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
心理学研究
巻: 90
130007772659
Brain and Cognition
巻: 未定
Frontiers in Human Neuroscience
巻: 11 ページ: 232-232
10.3389/fnhum.2017.00232
Frontiers in Psychology
巻: 8 ページ: 890-890
10.3389/fpsyg.2017.00890
Neuroscience Research
巻: 124 ページ: 16-24
10.1016/j.neures.2017.05.006
Brain Topography
巻: 30 号: 1 ページ: 122-135
10.1007/s10548-016-0519-x
巻: - ページ: 1005-1005
10.3389/fpsyg.2016.01005
Scientific Reports
巻: 6 号: 1 ページ: 1-9
10.1038/srep32477
https://sites.google.com/view/intsymtacbodself
https://sites.google.com/view/bransmp18wbs/