研究課題/領域番号 |
16H05963
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ナノ構造物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮町 俊生 東京大学, 物性研究所, 助教 (10437361)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
26,130千円 (直接経費: 20,100千円、間接経費: 6,030千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2016年度: 18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
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キーワード | スピン偏極STM / XAS/XMCD / 磁性超薄膜ヘテロ構造 / スピン再配列転移 / 表面・界面 / スピン偏極走査トンネル顕微鏡 / X線吸収分光 / X線磁気円二色性 / ナノ磁性 / 交換結合 / 放射光分光 |
研究成果の概要 |
本研究では磁性超薄膜ヘテロ構造における界面電子・磁気結合状態の微視的メカニズムを理解することを目的に、Cu(001)単結晶基板上の反強磁性/強磁性 Mn/Fe超薄膜ヘテロ構造のスピン偏極STM観察とXAS/XMCD測定を行った。結果、Mn/Fe超薄膜ヘテロ構造はMn超薄膜積層の増大に伴いスピン再配列転移を起こし、容易磁化方向が面直方向から面内方向に変化することがXAS/XMCD測定より明らかとなった。さらに、Fe超薄膜のスピン再配列転移の起源がMn超薄膜とのヘテロ接合界面における磁気結合に由来することをスピン偏極STM観察によるMn超薄膜の原子スケール表面磁気構造観察から示すことに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、スピン偏極STMにXAS/XMCD測定を相補的に組み合わせた研究手法を用いて反強磁性/強磁性 Mn/Fe超薄膜ヘテロ構造の界面形成過程における磁気特性の逐次変化を原子スケールで明らかにした。さらに、界面磁気結合状態を決定する原子構造と電子状態の役割を個別に分離して理解することに成功した。本研究成果により磁性超薄膜ヘテロ構造の界面磁気特性を飛躍的に向上させ、磁気ヘッドに代表されるヘテロ接合デバイスのさらなる低消費電力化や高密度化につながることが期待できる。
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