研究課題/領域番号 |
16H05979
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
結晶工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
村田 憲一郎 北海道大学, 低温科学研究所, 助教 (60646272)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
25,610千円 (直接経費: 19,700千円、間接経費: 5,910千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2016年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
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キーワード | 結晶成長 / 融液成長 / その場観察 / ステップバンチング / 擬似液体層 / 表面・界面物性 / 共焦点顕微鏡 / 相転移ダイナミクス |
研究成果の概要 |
氷の一分子段差(0.37 nm)を可視化する共焦点微分干渉顕微鏡を用いて氷-水界面をその場観察することにより、融液界面の微視的状態、および氷成長界面における階層的動力学を実験的に明らかにした。具体的には、水-氷という結晶-融液界面であっても単位ステップが存在すること、また実験条件によって単位ステップがバンチングを起こし、特異なステップダイナミクスを呈することを見出した。加えて、氷表面(氷-気相界面)における擬似液体層の生成を直接観察することで、長年の謎であった擬似液体層の熱力学的起源を解明した。また、氷の気相成長において初めて単位ステップが駆動する渦巻成長過程を可視化することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同じ凝縮相である(即ち密度差が小さい)結晶相と液体相がその界面どのように区別されるのか、という基礎的な問いに答えることで、融液成長が環境相の異なる気相成長、溶液成長と同じ物理的基盤を有すること示した。本研究結果は、結晶成長メカニズムに対するより包括的な視座を提供するものである。また、本研究の対象である氷は、水と共に地球上にあまねく存在し、氷やその表面を覆う擬似液体層が主役になる自然現象は枚挙に暇がない。例えば、降雪、雲形成、氷上の潤滑、雷雲での電気の発生機構などはその代表例である。本研究により得られた知見は、これらの自然現象の基礎的理解の進展に寄与するものと期待される。
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