研究課題/領域番号 |
16H05996
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
細川 隆史 京都大学, 理学研究科, 准教授 (30413967)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2018年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2016年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 大質量星 / 宇宙初期天体 / 宇宙初代星 / 銀河形成 / 金属欠乏星 / 原始星 / 電離領域 / 数値シミュレーション / 超巨大ブラックホール / 種族III星 / 降着円盤 / ダークマター / 原始惑星系円盤 / 光蒸発 / 宇宙物理 / 理論天文学 / 計算物理 |
研究成果の概要 |
初期宇宙に実現する金属量の低い環境で、大質量星の形成過程を理論的に明らかにすることを目的に研究を進めた。質量降着によって成長する原始星が光度を増すにつれ、降着してくるガスにフィードバック過程を及ぼすが、その金属量依存性を初めて明らかにした。その結果、太陽組成の1/100程度の金属量でのフィードバック過程は宇宙初代星形成の場合と同様に光電離効果が重要で、これは重元素量がゼロの初代星形成の場合と同様であることが分かった。初期宇宙で起こる初代星の形成過程を直接観測することは到底できないが、この程度の低金属量環境であれば近傍宇宙でも存在するため、将来観測の興味深いターゲットとなることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ビッグバン後、宇宙で初めて起こった星の誕生はその後の宇宙の進化を色々な点で決定づけた。例えば、宇宙に生命が誕生するためには星内部で酸素や炭素の重元素が合成される必要があるが、こういうものは宇宙初期で星が生まれることによって、その一歩を踏み出したと言える。今回の研究は、そういう宇宙初期の星形成と、銀河系で我々の近傍で起きている星形成を繋ぐ位置づけになっている。宇宙最初の星形成は我々からあまりにも遠いので直接観測できない。しかし、銀河系よりは初期宇宙の環境に近いが、それほど遠くない環境というものも存在する。そこでの星形成を調べることで、広い意味で我々の起源に迫る研究ができた。
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