研究課題
若手研究(A)
本研究では、星形成銀河を空間分解し、銀河内部の星形成領域からのアウトフローを検出する事で、ガスの流出量を見積もり、星形成活動におけるフィードバック過程について制限を与える事を目指し、すばる望遠鏡の補償光学装置、及び近赤外線分光装置と共に用いる多天体スリットモジュールの開発を行った。多天体スリットモジュールは、デジタルマイクロミラーデバイスを用いて、任意の星形成銀河について、内部の星形成領域の位置に合わせてスリット形状を作るものである。本研究では、多天体スリットモジュールの製作を完了し、実験室において、銀河内部の星形成に伴うアウトフローを検出するのに十分な結像性能を有している事を確認した。
本研究では、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いた新しいコンセプトの多天体分光を行うための装置開発を行い、これまでの観測に比べて高い効率での観測を可能にした。今後は、本研究で開発した装置を用いた観測研究を進めると共に、装置をすばる望遠鏡の持ち込み装置として広くコミュニティに公開する。本研究で用いたDMDは、天文学研究の用途としてはまだほとんど使われていないが、従来の多天体分光器で用いられてきた可換型スリットに比べて、格段に安価でコンパクトであるため、将来の広視野多天体分光装置への応用が期待されている。本研究で得られた知見は、このような将来の大型装置の開発で応用する事ができるであろう。
すべて 2020 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
Proceedings of the SPIE
巻: 11203 ページ: 58-58
10.1117/12.2560539
Publications of the Astronomical Society of Japan
巻: 71 号: 4 ページ: 69-69
10.1093/pasj/psz047
Proceedings of the International Astronomical Union
巻: 14 号: S344 ページ: 305-308
10.1017/s1743921318006683
巻: 10703 ページ: 24-24
10.1117/12.2314085
The Astrophysical Journal
巻: 849 号: 1 ページ: 1-15
10.3847/1538-4357/aa8df3
MNRAS
巻: 462 号: 1 ページ: 181-189
10.1093/mnras/stw1655
https://ultimate.naoj.org