研究課題/領域番号 |
16H06009
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所 (2017-2019) 東京工業大学 (2016) |
研究代表者 |
橋坂 昌幸 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 主任研究員 (80550649)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
22,880千円 (直接経費: 17,600千円、間接経費: 5,280千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2016年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | メゾスコピック系 / 量子ホール効果 / 半導体物性 / 物性実験 |
研究成果の概要 |
本課題では、分数量子ホール系の素励起である分数電荷準粒子のエニオン統計性の検証を目指し、分数電荷準粒子の衝突実験を実現することを目的とした。この目的を達成するための基礎技術として、計画通りに【1】量子ホールエッジ状態を伝搬する固有モード(スピン電荷分離現象)の観測、【2】エッジ状態に対するビームスプリッタにおける電荷・スピン状態の観測を行った。また、【3】準粒子衝突実験を実現するためのプラットフォームとして分数・整数量子ホール系の接合に着目し、そこでの自発的なエッジ状態内部構造形成、および分数電荷準粒子のアンドレーエフ反射を観測した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
3次元系における粒子はボーズ統計またはフェルミ統計に従うが、2次元系ではこれとは異なるエニオン統計性を持つ準粒子が存在しうる。エニオン統計性を利用することで、トポロジカル量子計算などの量子情報技術が実現すると考えられている。分数電荷準粒子はエニオン統計性を持つとされる重要な候補である。本課題は、分数電荷準粒子を観測・制御するための基礎技術の確立を目指した点に、学術的意義がある。本課題で得られたスピン電荷分離現象の観測、分数電荷準粒子のアンドレーエフ反射の観測などの結果は、当該分野の今後の進展に繋がる成果であり、将来の準粒子制御技術の基礎となる、社会的意義のある成果と考えている。
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