研究課題
若手研究(A)
本研究では、超高真空中で光トラップされた単一ナノ粒子と極低温原子集団の混合システムの構築を目的とした。そのために、まずは高真空中でのナノ粒子の光トラップが可能な装置を開発した。超高真空中までの排気が可能となるように、対物レンズではなく単レンズでも大きなNAのレンズを使い、ナノ粒子の光トラップに成功した。さらに光トラップ中の運動をリアルタイムで観測、制御するシステムの開発に成功した。運動制御により光トラップ中のナノ粒子の重心温度を1K程度まで冷却することに成功し、10^-3Paでの光トラップに成功した。また、ナノ粒子と極低温原子の散乱断面積について理論的な解析を行った。
これまで単一ナノ粒子とレーザー冷却された原子の相互作用に関する研究はほとんど行われてこなかった。本研究では、量子力学的なレベルでの超精密測定・制御が可能なそれぞれが共存することにより、それぞれの超精密なプローブになると考え提案した。理論的な解析により、ナノ粒子の散乱断面積が変化することを明らかにした。また、実験的には、真空中でのナノ粒子の安定なトラップに成功し、レーザー冷却された原子気体と共存可能な道筋を示した。本研究成果により、光トラップされたナノ粒子の物理を原子波でプローブするという新たな分野が拓ける可能性を示した。
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Review of Scientific Instruments
巻: 90 号: 10 ページ: 103002-103002
10.1063/1.5111935
https://unit.aist.go.jp/ripm/time-stdg/
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