研究課題/領域番号 |
16H06039
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東京大学 (2018) 大阪大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
岩崎 孝紀 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50550125)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2018年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2017年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2016年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
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キーワード | 遷移金属触媒 / アート型錯体 / 炭素ー炭素結合形成反応 / クロスカップリング反応 / 多成分連結反応 / クロスカップリング / 合成化学 / 有機金属化学 / ニッケル / コバルト / 鉄 / 銅 / 多成分反応 / C-F結合活性化 / アルキル化反応 / C-F結合 / パーフルオロアレーン |
研究成果の概要 |
飽和炭化水素骨格を構築する手法としてアルキルハライドとアルキルグリニャール試薬とのクロスカップリング反応に有効な触媒系を開発した。 ブタジエンのアルキル化反応が銅触媒とフッ化アルキルを用いることにより円滑に進行し、従来困難であったブタジエンの内部炭素選択的なアルキル化反応を開発した。さらに、触媒としてニッケルを用いると、ブタジエンの二量化を伴った炭素求電子剤、炭素求核剤との多成分連結反応を開発した。これらの触媒反応では遷移金属触媒に負電荷を有するアート型錯体が鍵活性種として関与することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遷移金属触媒において「遷移金属をアニオン性錯体にする」というコンセプトのもと、高難度分子変換反応を実現した。従来の遷移金属触媒の多くは中性およびカチオン性の遷移金属錯体が用いられてきたが、これをアニオン性とし、対カチオンとの協同触媒効果を利活用することにより、炭素ーフッ素結合といった極めて結合切断が困難な化学結合すら有機合成化学に利用できることを明らかにした。さらに、この化学的に強固な結合を合成化学に利用することにより、従来手法では困難な合成戦略を提案することが可能である。 これらの成果は、新たな触媒設計指針として有機合成化学・触媒化学分野に貢献するものである。
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