研究課題/領域番号 |
16H06043
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
川野 竜司 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90401702)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
25,220千円 (直接経費: 19,400千円、間接経費: 5,820千円)
2018年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2017年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2016年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | ナノポア / DNAコンピューティング / microRNA / リキッドバイオプシー / マイクロデバイス / 分析化学 / 生体生命情報学 / バイオテクノロジー / マイクロ・ナノデバイス / 脂質二分子膜 / 癌診断 / 分析科学 / 一分子計測 / ロジックゲート |
研究成果の概要 |
本研究では癌腫瘍由来miRNAをDNA演算技術により認識、ナノポア計測によりその結果を自律検出することを目的とする。本研究は当初4年計画であったが、想定よりも研究が進展し4年目からは基盤研究に移行した。3年間の研究で得られた主な成果について記す。マイクロデバイス中に形成した微小液滴を利用したナノポア計測により、DNA演算で得られた超低濃度出力分子を迅速にデコードすることに成功した。小細胞肺癌由来の2種のmiRNAをANDゲートと見立て迅速検出した。胆管癌由来5種のmiRNAを癌患者の体液サンプルから迅速検出に成功した。これらの成果をAnal.Chem.誌を含む複数の雑誌に発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では二つの学術的意義と一つの社会的意義があると考えている。学術的意義の一つ目は、これまで主に情報学や数学的観点から研究が進められてきたDNA演算技術を腫瘍細胞由来のmiRNA検出に応用した点である。miRNAは複数種類のRNAが発現上昇低下するといった複雑なパターンで変動する。この変動をDNA演算技術により迅速検出を可能とした。二つ目の学術的意義は、このDNA演算で出力される核酸分子を非標識かつ電気的に検出可能としたことである。最後に社会的意義としては、実際の癌患者の血液から癌腫瘍由来miRNAの検出に成功したことである。これによりコンセプトの実証に留まらず、社会実装を目指す。
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