研究課題/領域番号 |
16H06048
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機・ハイブリッド材料
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
前田 壮志 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90507956)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2016年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 機能性色素 / 近赤外 / 励起子相互作用 / 有機半導体 / Davydov分裂 / 潜在顔料 / 有機太陽電池 / スクアレン / 自己組織化材料 |
研究成果の概要 |
本課題では,人間の目には見えない近赤外光を活用した高効率な光電変換の実現を目指して,励起子相互作用の精密操作を基盤とした近赤外吸収色素群を創製した.分子内に2つの発色団を近接させて導入すると,発色団間で励起子相互作用が生起することで,色素の光吸収域が長波長化することを明らかにした.また,励起子相互作用が色素の光物理特性に及ぼす効果を解明した.さらに,これら色素を用いて有機太陽電池を試作した.色素のエネルギー準位や吸収端の広帯域化と長波長化といった励起子相互作用によってもたらされた特性に起因して,これら色素は近赤外光電変換材料として高い機能を有することが示され,本設計法の優位性を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近赤外光は太陽放射エネルギー量の約50%を占め,その有効活用で有機太陽電池(OPV)の高効率化が見込める上,可視光透明な太陽電池への展開も期待される.本課題では,励起子相互作用に基づく新分類の近赤外吸収色素群を創成した.これらは,近赤外光を利用可能とする次世代有機太陽電池の開発に繋がると予想される.得られる安定な近赤外吸収色素はセキュリティー用途,生体イメージングや光線力学的治療等に高い潜在性を有する上,1μmを超える領域に光吸収能を持つ堅牢な色素の創出も期待され,学術・産業的な視点からも波及効果が期待できる.
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