研究課題/領域番号 |
16H06114
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性・材料
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村川 寛 大阪大学, 理学研究科, 助教 (40611744)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
20,540千円 (直接経費: 15,800千円、間接経費: 4,740千円)
2017年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2016年度: 16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
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キーワード | ワイル半金属 / トポロジカル物性 / ランダウ準位 / 磁気抵抗効果 / スピン分裂キャリア / 量子振動 / カイラルアノマリー / 物性実験 / 金属物性・材料 / 電子・磁気物性 / 巨大磁気抵抗効果 / 高移動度大型単結晶 / ベリー位相 |
研究成果の概要 |
空間反転対称性の破れた結晶構造を持つワイル半金属NbAsとTaAsの大型単結晶を合成し、運動方向に対してスピンの方向が固定されたワイル粒子に由来する電気伝導現象について研究を行った。形状効果を排除した状態でワイル粒子由来の非散逸電気伝導に起因する負の磁気抵抗効果を観測して磁場方位依存性を明らかにするとともに、強磁場量子極限状態においてホール抵抗率にプラトーが出現することを観測した。また、ワイル点ペアを囲むサイクロトロン軌道のエネルギー準位が磁場方位によって不連続に変化することを発見した。さらに、半金属NbAs2の結晶純度を向上させることにより200万倍に達する巨大な磁気抵抗効果を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ワイル半金属の大型の良質単結晶を用いて低温強磁場中での物性測定を行い、 結晶中の相対論的粒子の基本的な性質や、特殊なバンド構造に由来した新奇な量子現象について、これまでの理論的な提案を実証するのみならず、従来の常識では説明できない新たな発見をすることができた。シンプルな系を用いて電子系のトポロジーを反映した本質的な現象を実験的に明らかにした本研究成果は、これからの物性物理学の進展に大きく貢献するものである。
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