研究課題
若手研究(A)
本課題では、金属ナノ粒子の組織化状態をボトムアップ手法で制御することによって、光エネルギーを高効率に利用できる系の構築を目指した。疎水化手法を確立した従来よりも大粒径の球状金ナノ粒子によって、単層粒子膜を作製することに成功した。粒径によって、単層粒子膜の光学特性を制御できることを明らかにした。また、形状異方性金属ナノ粒子についても同様に疎水化手法を確立し、配向配列や担持密度をある程度制御した単層粒子膜を得ることに成功した。さらに、金属ナノ粒子の光捕集効果を高効率に利用できる系の構築にも成功した。これらの知見は、様々な光反応系において光エネルギー利用の高効率化に寄与すると期待される。
本課題で確立した、金属ナノ粒子の光捕集効果を含む光学特性を制御する技術は、さまざまな光反応系に適用可能である。近赤外光まで利用可能であるため、従来系の光エネルギー利用において高効率化に大きく貢献し得る技術である。また、デバイスの実現と機構の解明は両輪であるが、本課題の遂行を通して、詳細な機構にいまだ諸説があるプラズモン誘起電荷分離の、酸化力発生機構を提案するなど、新規な高効率光エネルギー変換システムの開発にも大いに役立つ知見が得られた。以上のように、光エネルギーの高効率利用という課題に対して、社会的にも学術的にも大きなインパクトのある成果を上げることに成功した。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (26件) (うち国際学会 8件、 招待講演 10件) 備考 (2件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
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