研究課題
若手研究(A)
有機薄膜太陽電池の3次元形成に向けて,超臨界流体を用いたナノ充填技術を検討した。超臨界流体は温度や圧力を変化させることにより,物質の溶解度を多く変化させることができるため,半導体分子の超臨界流体中の溶解度の温度依存性を活用し,析出を促した。テトラセンをモデル物質として検討したが,従来技術では達成の難しい極薄連続膜の形成に成功した。また,得られた薄膜は高い結晶性を有していた。アスペクト比が10のミクロトレンチに対しても薄膜形成が可能となったが,充填するには至らず,更なる検討が必要である。
超臨界流体中の物質の溶解度の温度依存性を活用することにより,テトラセンをモデル物質として,結晶性の高い極薄連続膜の堆積に成功した。従来技術に比べ,結晶サイズが大きく,結晶性が高いことから高い移動度が期待できる。有機半導体デバイスでの検証次第ではあるが,高い移動度が期待できる。また,埋め込み性に関しては完全な埋め込みには至らなかったが,従来技術ではアスペクト比1以下の構造でのみ充填が確認されており,有機薄膜太陽電池に限らず,ナノ充填技術として期待できる。
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