研究課題
若手研究(A)
本研究では金属イオンと有機配位子から構成される多孔性配位高分子 (MOF)を連続的に合成可能なエアロゾル合成プロセス(ASP)により、機能性ナノ粒子を複合したMOFの合成、MOF薄膜の成膜、機能性ナノ粒子複合MOF薄膜の成膜に成功した。機能性ナノ粒子複合MOFでは従来法では困難だったワンステップでの合成、および複合ナノ粒子の混合比率の制御に成功した。ASPによるMOF薄膜の成膜では従来法と比べて極めて短時間で数マイクロ~数十マイクロメートルのMOF薄膜を様々な基板上に成膜することに成功した。さらに機能性ナノ粒子との複合MOF薄膜を作製し、耐水性や機械的強度の向上に成功した。
本研究で改良したエアロゾル合成プロセスにより従来法では困難であったワンステップ、短時間での機能性ナノ粒子複合MOFの合成、MOF薄膜および機能性ナノ粒子複合MOF薄膜の成膜に成功した。学術的意義として研究過程において複合MOFやMOF薄膜の形成過程を明らかにした。この知見はMOF生成メカニズムの解明に繋がるものであると考える。社会的意義としてはこのエアロゾル合成プロセスは古くからある噴霧乾燥を応用したものであり、複合MOFの大量合成が可能となるだけでなく、大表面や凹凸のある基材上へMOF薄膜を成膜することが可能となるという産業的な展開が可能となると期待する。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件)
Microporous and Mesoporous Materials
巻: 280 ページ: 227-235
10.1016/j.micromeso.2019.02.010
巻: 245 ページ: 126-132
10.1016/j.micromeso.2017.03.007