研究課題
若手研究(A)
本研究ではRNAサイレンシング複合体 (RISC)が配列特異的にDNAをメチル化するしくみに着目して研究を行った。その結果、細胞質ではたらく植物のRISCはRNAと強く相互作用するのに対し、核内ではたらくRISCはDNAと強く相互作用することを見出した。また、新規DNAメチル化に関わることが知られているRNA依存性RNAポリメラーゼ6(RDR6)の鋳型特異性や、核内RISC形成機構に関する新しい知見を得た。
植物の核内RISCがRNAよりもDNAと強く結合することを世界で初めて生化学的に示したことで、「核内RISCは新生RNAとの結合を介して標的DNAに接近しメチル化を促進する」と信じられてきた従来のモデルを書き換える可能性がある。さらに核内RISC形成機構やRDR6の鋳型特異性の生化学的な理解は、未だ多くの謎に包まれている核内RNAサイレンシング機構を理解する上で重要な基盤的知見となる。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 7件、 招待講演 3件) 備考 (2件)
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