研究課題/領域番号 |
16H06166
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
島本 勇太 国立遺伝学研究所, 遺伝メカニズム研究系, 准教授 (80409656)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
24,440千円 (直接経費: 18,800千円、間接経費: 5,640千円)
2018年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2017年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2016年度: 13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
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キーワード | 有糸分裂 / 微小管 / 分子モーター / 染色体分配 / 紡錘体 / メカニクス / キネシン / ダイニン / 力計測 / アフリカツメガエル / 真核細胞 / 細胞骨格 / キネシン5 / 多分子特性 / 光ピンセット / 一分子イメージング / 生物物理学 |
研究成果の概要 |
真核生物の染色体分配装置である紡錘体の形成メカニズムを、生物物理の力計測手法、高解像の蛍光イメージング、生化学的分子操作、物性解析法を融合したアプローチで明らかにした。特に、紡錘体が持つ力学的不均質性とその分子起源を実験的に示し、紡錘体が細胞内でそのサイズを制御しながら染色体分配の駆動力を安定に発生するしくみについて、定量解析にもとづいた新しいモデルを提唱した(Takagi et al., Dev Cell 2019)。また、アフリカツメガエル卵エクストラクトを紡錘体活性を維持したまま凍結保存可能な方法を新規開発した(Takagi et al., Mol Biol Cell 2017)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有糸分裂・減数分裂期における母細胞から娘細胞への遺伝情報の継承は、紡錘体と呼ばれるミクロンサイズの生体装置によって行われる。紡錘体に生じる欠陥はガンや不妊症と密接に関連する。本研究は、紡錘体が細胞内で正確に形成し機能を果たすしくみの一端を、その主骨格である微小管と、微小管を組み上げるモータータンパク質に着眼することで明らかにしたものである。本研究の成果は、紡錘体が自らのサイズを柔軟に調節しながら染色体を安定に分配するための物理的基礎と分子基盤を示唆するものであり、この細胞装置の動作原理の定量的理解に根ざした新たな疾患治療戦略の創出が期待される。
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