研究課題/領域番号 |
16H06211
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境農学(含ランドスケープ科学)
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
辻 雅晴 国立極地研究所, 研究教育系, 特任研究員 (70756923)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
23,920千円 (直接経費: 18,400千円、間接経費: 5,520千円)
2018年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2017年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2016年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 南極 / 菌類 / 全ゲノム解析 / メタボローム 解析 / 二次代謝産物 / 低温適応 / メタボローム解析 / トランスクリプトーム解析 |
研究成果の概要 |
昭和基地周辺に生息している菌類の優占種であるMrakia属菌について、全ゲノム解析、メタボローム解析を行うことで、通常の生物にとって生存が困難な氷点下でどのように生存しているのか解明を試みた。その結果、低温での成長能に優れた南極産のMrakia blollopisは氷点下での低温ストレスに対抗するため、多大なエネルギー的コストを支払いながら氷点下という低温環境に適応し、成長していることが示唆された。 また、南極産菌類が持つ二次代謝産物について調査した結果、医薬品の原料となる物質を多数分泌していることが明らかとなった。以上のことから南極産菌類が微生物資源として有用であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昭和基地周辺の菌類のうち、約35%を占めるMrakia属菌が極限環境下で生き抜くために細胞内でどのような遺伝子や代謝の応答を行っているのかを明らかにすることで、大陸性南極でも豊かな生態系が存在するとされている昭和基地周辺において、どのように生態系が維持されているのか?を解明する足がかりとなったと考えている。また、南極大陸は微生物資源調査における最後のフロンティアとされていることから、この地域に生息している菌類が持つ有用な二次代謝産物を積極的に探索したことで、将来的に様々な企業に大きなインパクトを与えることができると考えている。
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