研究課題/領域番号 |
16H06212
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
高田 英昭 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (20455207)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2018年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2016年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 染色体 / クロマチン / イメージング / カルシウム / リン酸化 / CRISPR imaging / ゲノム編集 / CRISPR/Cas9 / 細胞分裂 / 生細胞イメージング / DNA相互作用 |
研究成果の概要 |
本研究では分裂期染色体構造構築機構を明らかにするために、FLIM-FRETや超解像度顕微鏡法を用いて染色体構成因子の機能解析を進めるとともに、ゲノム編集技術を応用したCRISPR/dCas9システムによる生細胞内での配列特異的DNA可視化を行った。その結果、カルシウムイオンが分裂期において核膜崩壊後の染色体凝縮や染色体動態に必要であることを示した。また、染色体の骨格構造を形成する蛋白質の一つであるKIF4AがCdk1によりリン酸化されることで、コンデンシンI複合体を染色体にリクルートし、染色体凝縮を進めることを示した。細胞老化や細胞の癌化に伴うクロマチン構造の変化を検出することにも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、分裂期における染色体凝縮には蛋白質だけでなくカルシウムイオンの働きも必要であることを示した。このため、細胞内カルシウムイオン制御に関わる遺伝子異常が染色体異常につながる可能性が考えられる。また、KIF4AのCdk1によるリン酸化が染色体凝縮を開始するカギの一つであることを示し、分裂期初期の染色体凝縮機構の解明が進んだ。さらに、本研究で構築したCRISP/dCas9システムを活用することで、細胞状態変化に伴うクロマチン構造変化と遺伝子発現変化との関連を調べることで、将来的に生命現象の理解や疾患モニタリングへの応用等が期待できる。
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