研究課題/領域番号 |
16H06223
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山口 新平 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80740795)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
25,090千円 (直接経費: 19,300千円、間接経費: 5,790千円)
2018年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2017年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2016年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | ES細胞 / 未分化性 / DNAメチル化 / インプリンティング / ゲノムインプリンティング / MEK阻害剤 / 胚性幹細胞 / 胚盤胞 / エピジェネティクス / 幹細胞 |
研究成果の概要 |
ES細胞の樹立過程で、生体においては分化していく運命にある細胞が、どのように永続的に未分化性を維持する能力を獲得するのかは未解明であった。本研究課題では、片アレル性遺伝子発現機構であるゲノムインプリンティングなどに着目し、未分化性確立機構の解明を目指した。その結果、ES細胞の樹立と維持では要求される培養条件が異なり、ゲノム全体のDNAメチル化低下を誘導するMEK阻害剤の使用を最低限にした新規のES細胞樹立、培養法の確立に成功した。また、インプリンティング遺伝子のアレル特異的発現をリアルタイムで解析できる実験系を確立し、インプリンティング破綻が起きるタイミングの同定や、その機能解析を実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胚性幹細胞(ES細胞)は基礎・応用両方において広く用いられている。特に、高い遺伝的恒常性を活かし、スクリーニングや発生分化研究に汎用されている。しかし、近年用いられている培養条件では、DNAのメチル化状態がゲノム全体で低下し、生体内の胚のエピジェネティック状態を反映していないことが問題となっていた。本研究成果で報告された新規のES細胞樹立、培養法はこの問題を解決できる可能性が高い。また、永続的な未分化性の獲得は細胞のがん化とも共通する変化が認められる。本研究成果は、未分化性維持機構の解明のみならず、将来的には生体内の細胞の変質、維持の背景にある分子メカニズムの解明に貢献するものと考えている。
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