研究課題
若手研究(A)
アトピー性皮膚炎などに伴う慢性的な痒み(慢性掻痒)は既存の治療薬が奏功せず、メカニズム解明は重要な課題である。これまでの研究から、慢性掻痒時の脊髄における痒み伝達にはGRPRシグナルが関わることがわかっている。しかしながら、GRPR欠損マウスを用いた検討から、進行維持期のGRPRの関与は部分的で、初期に至ってはほとんど関わらないことが示唆された。そこで、GRPRシグナル非依存的な痒み伝達メカニズムについて種々の検討を行った。その結果、GRPRシグナル非依存的な痒み伝達を担う候補としてX陽性神経細胞を見出した。
慢性掻痒の初期から進行・維持期にわたって関与する脊髄における痒み伝達メカニズムの発見に繋がり、慢性掻痒メカニズムの全容解明に大きく貢献し、有効な新規治療標的の創出につながる。さらに新たな脊髄痒みシグナル及び神経回路の解明にもつながるため、‘慢性的な痒み’のみならず、‘痒み’さらには‘感覚’研究全般において、日本が世界をリードすることにも貢献すると期待される。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
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