研究課題/領域番号 |
16H06691
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
子ども学(子ども環境学)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
王 牧芸 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任研究員 (70781152)
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研究期間 (年度) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | prosocial behavior / domestic animals / social evolution / social behavior / interspecific movement / interspecific behaviour / bi-polar interaction / prosocial behaviour / companion animal / child development / Biophilia hypothesis / companion behavior / attention |
研究成果の概要 |
本研究は、異種間コミュニケーションを検討することで、児童と伴侶動物の間の絆を明らかにすることを目的とする。具体的には、乳幼児はイヌに、例えば、食べ物やおもちゃを独り占めするのではなく、イヌと分け合うといったような、向社会的選択行動を示すのか、といったことを調べてきました。 この結果、ミラーテストは成功しなかった乳幼児でも向社会的選択行動を示すこと、つまりイヌと食べ物を分け合うといった行動を示すことがわかりました。一方、乳幼児との間にポジティブなオキシトシンループを持つイヌ(このことはイヌが乳幼児の顔を長く注視する、といったことから示されます)は向社会的選択行動を示すことがわかりました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ともに暮らす動物の存在が子供の知覚、認知、言語の発達を促すことは数多くの先行研究から示唆されている。しかしながら、子どもと動物の間のどのようなインタラクションがしているのかはほとんどわかっていない。 この研究は異種間において向社会的行動が生じることを示した初めてのもので、伴侶動物としての長い歴史の過程でイヌがこの能力を獲得してきたことを示唆します。これまで社会的相互作用の進化については主に類人猿とヒトを比較することで検討されてきましたが、本研究はこの問題の解明にイヌ科動物の社会行動の比較調査が役立つことを示したものであり、進化学に新たなツールを提供するものと考えます。
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