研究課題/領域番号 |
16H07045
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物分子・生理科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
門田 慧奈 九州大学, 理学研究院, 助教 (30782255)
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研究期間 (年度) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | シロイヌナズナ / 二酸化炭素 / 窒素 / 気孔 / シロイヌナズナエコタイプ / 植物 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、植物の二酸化炭素応答と窒素応答のクロストーク機構の解明を目指し、野生シロイヌナズナの中から特徴的な二酸化炭素・窒素応答を示す系統を同定し、両応答に関する詳細解析を行った。これまでに野生シロイヌナズナ240系統について低窒素に対する成長応答解析を完了し、その中から見いだした低窒素条件において高成長を示す系統について窒素応答・二酸化炭素応答について解析を行った結果、この系統は低窒素条件で高い窒素同化や光合成能力を維持していることを明らかにした。さらにこの系統で見られた低窒素条件での高成長は植物体地上部を遮光すると起こらなくなることから、光がこの高成長の鍵を握っていると推測される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果より、野生植物において窒素代謝バランスの変化が気孔の二酸化炭素応答性に与える影響について、実際的な知見を得た。さらに本研究で同定した特徴的な二酸化炭素・窒素応答を示すシロイヌナズナ系統は、低窒素条件で高い窒素同化や光合成能力を維持するなど、農業的に有益な優良アリルをもっている可能性が示された。現在は、この優良アリルの量的遺伝子座マッピング等による同定を開始しており、低窒素条件での生育に有利に働く優良アリルの染色体上の位置の推定を進めているところであるが、本研究から見出される新しいアリルは、環境適応能力を強化し、貧栄養環境での生産性を向上させた植物の作出に利用できることが期待される。
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