病原微生物のバイオフィルムに着目した新しいう蝕予防法の開発

• 研究課題/領域番号: 16H07386
• 研究種目: 研究活動スタート支援
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 形態系基礎歯科学
• 研究機関: 福岡歯科大学
• 研究代表者: 有田 健一 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (90780205)
• 研究期間 (年度): 2016-08-26 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円); 2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
• キーワード: う蝕 / バイオフィルム / 病原微生物 / 低分子化合物 / Tfh / クラススイッチ / IgA / う蝕原性菌 / 動物実験 / 感染実験 / 免疫学 / 微生物 / 蛋白質 / 感染症 / 歯学 / 細菌 / 細胞 / 阻害剤 / 薬学

研究成果の概要

口腔内の２大感染症の一つであるう蝕(虫歯)は、う蝕原性菌のバイオフィルム形成と深く関わっている。微生物学的なアプローチからう蝕原性菌のバイオフィルム形成を予防する方法として、低分子化合物を用いてう蝕原性菌のバイオフィルム形成を阻害できるか検証を行ったところ、う蝕原性菌のバイオフィルム形成を濃度依存的に阻害できる低分子化合物を見出した。さらに、免疫学的なアプローチからもバイオフィルム形成を阻害することを目的として、T細胞の活性化とB細胞のクラススイッチを引き起こすう蝕原性菌の抗原分画を見出した。

研究成果

• [雑誌論文] Th17 cells differentiated with mycelial membranes of Candida albicans prevent oral candidiasis. (2018)
  • 著者名/発表者名: Tasaki S, Cho T, Nagao JI, Ikezaki S, Narita Y, Arita-Morioka KI, Yasumatsu K, Toyoda K, Kojima H, Tanaka Y.
  • 雑誌名: FEMS Yeast Res.2018 May 1;18(3). 巻: 18 号: 3 ページ: 1-10
  • DOI: 10.1093/femsyr/foy018
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Multitasking of Hsp70 chaperone in the biogenesis of bacterial functional amyloids (2018)
  • 著者名/発表者名: Shinya Sugimoto, Ken-ichi Arita-Morioka, Akari Terao, Kunitoshi Yamanaka, Teru Ogura, Yoshimitsu Mizunoe
  • 雑誌名: Communications Biology 巻: 印刷中
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Identification of a Novel Alternatively Spliced Form of Inflammatory Regulator SWAP-70-Like Adapter of T Cells (2017)
  • 著者名/発表者名: Marie Hashimoto, Jun-ichi Nagao, Shojiro Ikezaki, Sonoko Tasaki, Ken-ichi Arita-Morioka, Yuka Narita, Tamaki Cho, Kenji Yuasa, Amnon Altman, and Yoshihiko Tanaka
  • 雑誌名: International Journal of Inflammation 巻: 2017 ページ: 1324735-1324735
  • DOI: 10.1155/2017/1324735
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [学会発表] ミリセチン類縁体による菌体外アミロイド線維依存的バイオフィルムの制御 (2018)
  • 著者名/発表者名: 杉本真也，有田-森岡 健一，山中 邦俊，小椋 光，水之江 義充
  • 学会等名: 第91 回日本細菌学会総会（福岡）
• [学会発表] Myricetin類縁体を用いたバイオフィルム感染症の制御法の開発 (2017)
  • 著者名/発表者名: 有田(森岡) 健一、永尾潤一、成田由香、田崎園子、池崎晶二郎、安松香奈江、長環、田中芳彦
  • 学会等名: 第59 回歯科基礎医学会学術大会（松本）
• [学会発表] 歯周病病態形成における免疫制御機構の解明 (2017)
  • 著者名/発表者名: 永尾 潤一，成田 由香，有田(森岡)健一，安松香奈江，田崎 園子，池崎晶二郎，長 環，田中 芳彦
  • 学会等名: 第59 回歯科基礎医学会学術大会（松本）
• [学会発表] 実験的歯周炎モデルマウスを用いた病態を惹起する菌体成分の同定. (2017)
  • 著者名/発表者名: 成田 由香，永尾 潤一，有田(森岡)健一，池崎晶二郎，田崎 園子，安松香奈江，長環，田中 芳彦
  • 学会等名: 第59 回歯科基礎医学会学術大会（松本）
• [学会発表] 口腔カンジダ症に対して T 細胞応答を誘導する抗原探索 (2017)
  • 著者名/発表者名: 田崎 園子，長 環，永尾 潤一，成田 由香，橋本麻利江，池崎晶二郎，有田(森岡)健一，安松香奈江， 小島 寛，田中 芳彦
  • 学会等名: 第59 回歯科基礎医学会学術大会（松本）
• [学会発表] mild heat stress 下の Candida albicans バイオフィルムと宿主免疫応答の解析 (2017)
  • 著者名/発表者名: 長 環，池崎晶二郎，田崎 園子，安松佳奈恵，成田 由香，有田(森岡)健一，永尾 潤一，田中 芳彦
  • 学会等名: 第59 回歯科基礎医学会学術大会（松本）
• [学会発表] ヘルパー T 細胞に発現する新規免疫シグナル分子の同定とその機能解析 (2017)
  • 著者名/発表者名: 池崎晶二郎，永尾 潤一，橋本麻利江，田崎 園子，安松香奈江，成田 由香，有田(森岡)健一，長 環， 池邉 哲郎，田中 芳彦
  • 学会等名: 第59 回歯科基礎医学会学術大会（松本）
• [学会発表] インプラント細菌汚染モデルを用いた除染効果の検討 (2017)
  • 著者名/発表者名: 安松香奈江，成田 由香，長 環，永尾 潤一，有田 健一，田崎 園子、池崎晶二郎、小島 寛、田中 芳彦
  • 学会等名: 第59 回歯科基礎医学会学術大会（松本）.
• [学会発表] う蝕ならびに歯周病を抑制する口腔内細菌の探索 (2017)
  • 著者名/発表者名: 池本梨央南， 疊屋 有希， 永尾 潤一， 成田 由香， 有田(森岡)健一， 安松香奈江， 田崎 園子， 池崎晶二郎， 長 環，田中 芳彦
  • 学会等名: 第59 回歯科基礎医学会学術大会（松本）
• [学会発表] mild heat stress 条件下における Candida albicans の遺伝子発現と細胞応答 (2017)
  • 著者名/発表者名: 池崎晶二郎，長 環，田崎 園子，安松佳奈恵，成田 由香，，永尾 潤一，有田(森岡)健一, 田中 芳彦
  • 学会等名: 第61 回日本医真菌学会総会（金沢）
• [学会発表] Candida albicansに対するT細胞による免疫機構の解明 (2017)
  • 著者名/発表者名: 田崎 園子，長 環，永尾 潤一，成田 由香，橋本麻利江，池崎晶二郎，有田(森岡)健一，安松香奈江， 小島 寛，田中 芳彦
  • 学会等名: 第61 回日本医真菌学会総会（金沢）
• [学会発表] Investigation of mechanisms underlying the T cell response in oral candidasis. (2017)
  • 著者名/発表者名: Sonoko Tasaki, Tamaki Cho, Jun-ichi Nagao, Yuka Narita, Marie Hashimoto, Shojiro Ikezaki, Kanae Yasumatsu, keita Toyoda, Ken-ichi Arita-Morioka, Hiroshi Kojima, Yoshihiko Tanaka.
  • 学会等名: The 46th Annual Meeting of The Japanese Society for Immunology, (Sendai).
• [学会発表] A novel alternative splicing of T-cell signaling molecule modulates TCR-mediated responses in Th2 cells. (2017)
  • 著者名/発表者名: Shojiro Ikezaki, Junichi Nagao, Marie Hashimoto, Sonoko Tasaki, Kanae Yasumatsu, K Toyoda, Yuka Narita, Kenichi Arita-Morioka, Tamaki Cho, Yoshihiko Tanaka.
  • 学会等名: The 46th Annual Meeting of The Japanese Society for Immunology, (Sendai).
• [学会発表] Role of a novel immune signaling molecule in Th2-type response. (2016)
  • 著者名/発表者名: Hashimoto, M., Nagao, J., Ikezaki, S., Tasaki, S., Narita, Y., Arita (Morioka), K., Yasumatsu, K., Cho, T., Yuasa, K., Tanaka, Y.
  • 学会等名: 45th Annual Meeting Japan. Soc. Immunology.
  • 発表場所: Okinawa
  • 年月日: 2016-12-05
• [学会発表] Investigation of the mechanism of T cell response in oral candidasis. (2016)
  • 著者名/発表者名: Tasaki, S., Cho, T., Nagao, J., Narita, Y., Hashimoto, M., Ikezaki, S., Yasumatsu, K., Arita (Morioka), K., Kojima, H., Tanaka, Y.
  • 学会等名: 45th Annual Meeting Japan. Soc. Immunology
  • 発表場所: Okinawa
  • 年月日: 2016-12-05
• [学会発表] 細胞外アミロイド線維形成タンパク質の細胞内品質管理機構 (2016)
  • 著者名/発表者名: 杉本 真也、宮川 玲奈、寺尾 明莉、有田 健一、山中 邦俊、小椋 光、水之江 義充
  • 学会等名: 第３９回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-11-30
• [学会発表] 口腔カンジダ症を制御する免疫制御機構の解明. (2016)
  • 著者名/発表者名: 田崎園子、長 環、永尾潤一、成田由香、橋本麻利江、池崎晶二郎、有田(森岡)健一、小島寛、田中芳彦
  • 学会等名: 第23回日本歯科医学会総会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2016-10-21
• [学会発表] アレルギー疾患に関わる新しいシグナル分子の解析. (2016)
  • 著者名/発表者名: 橋本麻利江、永尾潤一、田崎園子、池崎晶二郎、成田由香、長 環、有田(森岡)健一、湯浅賢治、田中芳彦
  • 学会等名: 第23回日本歯科医学会総会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2016-10-21
• [学会発表] Mild heat stress条件下におけるCandida albicansの遺伝子発現と細胞応答. (2016)
  • 著者名/発表者名: 池崎晶二郎、長 環、田﨑園子、橋本麻利江、成田由香、永尾潤一、有田(森岡)健一、田中芳彦
  • 学会等名: 第60回日本医真菌学会総会・学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2016-10-01
• [学会発表] Candida albicansに対するT 細胞応答を誘導する表層抗原探索. (2016)
  • 著者名/発表者名: 田﨑園子、長 環、永尾潤一、成田由香、橋本麻利江、池崎晶二郎、有田(森岡)健一、小島寛、田中芳彦
  • 学会等名: 第60回日本医真菌学会総会・学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2016-10-01