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機能的構造平衡のNMR解析による刺激に適合したキナーゼシグナル選別機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16H07473
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
研究分野 構造生物化学
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

徳永 裕二  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 創薬分子プロファイリング研究センター, 研究員 (80713354)

研究期間 (年度) 2016-08-26 – 2018-03-31
研究課題ステータス 完了 (2016年度)
配分額 *注記
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード基質選別 / 細胞応答 / pH / His残基プロトン化 / 酵素ー基質親和性 / リン酸化 / キナーゼ / シグナル伝達 / ストレス応答 / 構造生物学 / 溶液NMR法
研究実績の概要

平成28年度は、キナーゼp38による基質選別のpH依存性を生化学的に解析した。基質MK2およびATF2を試料調製し、これら基質の混合条件において、p38によるこれら基質のリン酸化の相対的な効率を調べた。この結果、正常な細胞内を模倣した中性pH(7.5)の条件においては、MK2が独占的にリン酸化され、ATF2はほとんどリン酸化を受けないことが示された。これに対し、ストレス下の細胞内を模倣した酸性pH(6.7)の条件においては、MK2のリン酸化効率は中性pHの約半分にまで減弱し、代わってATF2のリン酸化がMK2と同等まで亢進することが明らかとなった。これは研究計画時より予想されていた、ATF2のp38に対する結合配列中のHis残基のプロトン化に伴う親和性上昇を裏付けるものである。この結果より、ストレスの影響が細胞内に浸透するに従いキナーゼp38による基質選別の特性が変化し、結果として細胞応答を切替え得ることが分子論的に実証された。さらに、pH低下に伴うp38によるATF2のリン酸化の亢進の分子機構を明らかとするため、両者の親和性のpH依存性を解析した。なお、p38のMK2に対する親和性は中性・酸性pHにてほぼ一定であることを以前の研究にて確認済みである。ATPアナログ非存在下および存在下において、それぞれ核磁気共鳴化学シフト摂動法および等温滴定熱量測定法によりp38のATF2に対する親和性を測定した結果、いずれの条件においても、中性から酸性pHへのpH変化に伴い、親和性は約6倍に増強されることが明らかとなった。したがって、p38による基質選別のpH依存性はATF2に対する親和性を介して調節されていることが示唆された。これらの考察を裏付けるため、現在、His残基に変異導入したATF2変異体を用いてp38によるリン酸化効率およびp38との親和性変化が失われるかを確認中である。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Structural Basis for the Optimum Signal Transduction via MAPK p38α under the Stress-associated ATP-depleted, Low pH Condition Elucidated by Solution NMR2016

    • 著者名/発表者名
      徳永裕二, 竹内恒, 高橋栄夫, 嶋田一夫
    • 学会等名
      第42回内藤コンファレンス
    • 発表場所
      札幌シャトレーゼガトーキングダム
    • 年月日
      2016-10-04
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] 低ATP濃度およびpH低下を付随するストレス刺激に対するMAPK p38αの頑強かつ基質選択的なリン酸化機構の溶液NMR解析2016

    • 著者名/発表者名
      徳永裕二, 竹内恒, 高橋栄夫, 嶋田一夫
    • 学会等名
      第89回日本生化学会大会
    • 発表場所
      仙台国際センター/東北大学川内北キャンパス
    • 年月日
      2016-09-25
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書

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公開日: 2016-09-02   更新日: 2018-01-16  

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