研究課題/領域番号 |
16J00353
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
正清 健介 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2017年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2016年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 映画音響論 / 日本映画論 / 小津安二郎 / 表象文化論 |
研究実績の概要 |
2017年度は2016年度に引き続き研究と調査を進めつつこれまでの研究成果を発表することを課題とした。その成果発表として、1本の雑誌論文の発表と4回の学会発表を挙げることができる。 交付申請の時点で研究目的としていたのは、1小津安二郎映画の聴覚要素(声・物音・音楽)の構造分析、2製作面に関する一次資料の調査の2点であった。1に関しては、2016年度に取り上げることのできなかった音楽を対象に分析を行った。『麦秋』(1951)で流れるオルゴール音楽と物語との意味的連関を考察し、表象文化論学会の大会でパネルを組織し、その成果を発表した。これと並行して声を対象とした分析を進め、論文「小津安二郎『お茶漬の味』における画面外の声」に総括し、日本映像学会の『映像学』に発表した。本論文は『お茶漬の味』(1952)における対話上のカッティングポイントの原則を物語との関係において考察したものである。さらに『お茶漬の味』で聞かれる画面外のうめき声には戦後日本における社会階級の問題が関係していることを脚本との比較から明らかにし、フランス・レンヌ第二大学での「不可視の声」に関する学術シンポジウムにて発表した。2に関しては、野田高梧記念蓼科シナリオ研究所において『お早よう』(1959)の製作面に関する一次資料の調査・複写を行った。その成果の一部は、2017年10月に一橋大学に提出した博士論文に収載することができた。またこれまでの資料調査の成果をまとめ、日本映画学会の大会で発表した。本発表は、小津のサイレントからトーキーへの移行の遅延問題を取り上げ、いかなる理由で小津がトーキーへの移行を先延ばしにしたかを小津の発言記録等を通して明らかにしたものである。 これら一連の活動を通して、小津映画の聴覚要素の構造分析による「内在的規範」の解明と、その一次資料による裏付けという研究目的は達成することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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