研究課題/領域番号 |
16J02150
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宮前 良平 大阪大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2018年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2017年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2016年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 写真返却活動 / 復興ボランティア / 災害の記憶 / 災害伝承 / 記憶の存在論 / 当事者学 / 被災写真返却活動 / 死者との共生 / 当事者・非当事者 / イギリス災害研究 / 語りえないこと / 災害ミュージアム |
研究実績の概要 |
本研究は、2011年に発災した東日本大震災後に被災各地で行われるようになった被災写真返却活動での実践や災害ミュージアムにおける実践を通して、想起が復興にいかに寄与しているかを明らかにすることを目的としている。 平成30年度は、前年度までの研究活動に加え、震災後に津波で洗われた被災地の写真を撮影することの意味について、写真家やアーカイブ事業をおこなっている方々へのインタビューを行った。その結果、そこにはもはやないもの(例えば、津波で流されてしまった駅舎)の跡地を撮ることによって、かえってそのものの存在が知覚されるということが、インタビューから明らかになった。この感覚を〈不在〉と名付け、ロラン・バルトの写真論における〈それは-かつて-あった〉や、脳死患者の家族が、脳死患者に対して「そこにいるのにもういない」と「もういないはずなのにまだそこにいる」という感覚を両義的に持ち合わせているという論考を引用しながら考察した。今後、〈不在〉の議論を震災遺構論と重ね合わせながら精緻化していく予定である。 また、これまでの研究と会わせて、写真が被災者に要請する「記憶の手触り」についてを既存の記憶研究において用いられていた「記憶の意味論」と対比する形で「記憶の存在論」として理論化した。そのうえ、「記憶の存在論」を基盤に置いた震災後の記憶論・復興論を「復興過程における〈かつてあったもの〉のグループダイナミックス」と題してまとめた。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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