研究課題/領域番号 |
16J04152
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
本間 悠太 東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2017年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2016年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 小胞輸送 / Rab / ラミニン |
研究実績の概要 |
上皮細胞の底面には基底膜と呼ばれる特殊な細胞外基質の層が存在しており、この基底膜への接着は、上皮細胞が極性を獲得し、形態形成を行うために必須である。基底膜の形成には、ラミニンを始めとする基底膜構成因子が底面側に特異的に分泌されることが必要と考えられるが、それを可能にする分子的実態はほとんど明らかになっていなかった。そこで本研究では、「ラミニンの分泌と基底膜の形成を制御する小胞輸送制御」という観点から、これに関わる分子を同定し詳細に解析することで、上皮細胞の極性形成・維持の分子機構の解明を目指した。 まず、抗ラミニン抗体を用いた免疫染色やウェスタンブロッティングによって、細胞底面や培地中に分泌されたラミニンを検出できる系を確立した。続いて、細胞内小胞輸送の主要な制御因子であるRabファミリー遺伝子の関与を明らかにするため、全Rab遺伝子の網羅的なノックアウト細胞の作製を目指した。哺乳類細胞には約60種類のRab遺伝子が存在するが、機能の冗長性を考慮して、近縁のRabは同時にノックアウトすることとし、全41種類のRabノックアウト細胞株を樹立した。この細胞を用いて、上記の評価系を基準としたスクリーニングを行った結果、ラミニンの分泌と基底膜の形成ができなくなっているノックアウト細胞を一つ発見した。このRabのノックアウト細胞では、基底膜成分に限らず、広範な可溶性分泌タンパク質の分泌が阻害されていた。一方で、膜タンパク質の輸送に対する影響は比較的小さかった。また、分泌されなかった小胞は、リソソームに異所的に運ばれてしまうことが分かった。 以上をまとめると、本研究における成果として、小胞輸送分野の研究全般に有用な全Rab遺伝子のノックアウト細胞を樹立することに成功した。さらに、目的としていた基底膜の形成に必要な遺伝子も同定することができ、今後の更なる解析に繋がる結果を得ることができた。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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