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<漂泊>と<定住>の交響史――四国遍路のポリフォニー――

研究課題

研究課題/領域番号 16J04445
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 社会学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

後藤 一樹  慶應義塾大学, 社会学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2016-04-22 – 2018-03-31
研究課題ステータス 完了 (2017年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2017年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2016年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード無縁 / 対話 / クロス・ナラティヴズ / 生活史 / 移動 / 地域社会 / 映像社会学 / 四国遍路 / 漂泊と定住 / 生活史/ライフストーリー / 映像社会学/ビジュアル・エスノグラフィ / 移動/モビリティ / 聖地巡礼 / 地域おこし/地域研究
研究実績の概要

2017年4月、ハンセン病を患い四国遍路に赴いた経験のある方を対象に、漂泊と定住の観点から生活史の聞き取りを行った。これまでの継続的な調査により、聞き取り対象者は百名以上となり、ビデオカメラに記録した映像民族誌的データの蓄積も膨大なものになった。
今年度は、以上の調査データをもとに、遍路や地域住民らそれぞれの物語の四国遍路における交わりのありようを分析する作業を進めた。成果として、約26万字に及ぶ博士論文『〈漂泊〉と〈定住〉の交響史――四国遍路のクロス・ナラティヴ研究』を執筆、慶應義塾大学大学院社会学研究科に提出し、2018年3月に博士(社会学)が授与された。無縁社会化する現代日本において、家庭・職場・地域の共同体から縁切りする社会的プロセスを辿った調査対象者らの共通経験は、四国遍路の領域で対話を通して響き合い、主従関係や役割関係とは無縁の相互扶助関係を構築していた。その動的過程を明らかにした本研究は、共同体の果てでなされる社会関係の創出に関して、新しい知見をもたらすものである。
また、調査の際にビデオカメラに記録した四百時間余りの映像を、パソコンのソフトを用いて編集し、分析した。その成果として、映像モノグラフ『四国遍路――人生の交差する道』を制作した。博士論文の一部は、これにもとづいて考察を行ったものである。映像データを論文内に分厚く記述し、分析する手法を編み出した点にも、本研究の意義が認められる。
ほかに、過疎地域の生活実態調査と活性化の取り組みとして、千葉県市原市に所在する商店街において十軒の家族にインタビューを実施し、各家族の口述史や現在の生活を調査した。それぞれの物語は「詩(うた)」と「写真」で表現され、各店舗に展示するための準備も進めた。この取り組みの一環として、成果の一部をカルチュラル・タイフーン2017(早稲田大学、2017年6月24日)で発表した。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2017 実績報告書
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 〈祈り〉の映像社会学――広島平和記念公園における原爆死没者追悼のポリフォニーとドラマトゥルギー2017

    • 著者名/発表者名
      後藤一樹
    • 雑誌名

      哲学

      巻: 138 ページ: 61-122

    • NAID

      120006306192

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 10の小品・牛久――きおくうた(いちはらアート×ミックス2017 作品提案書)2017

    • 著者名/発表者名
      後藤一樹・坪井聡志・高山真・プルサコワありな・岡原正幸
    • 雑誌名

      哲学

      巻: 138 ページ: 175-191

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [雑誌論文] クロス・オーラル・ヒストリーズ――四国遍路の歴史共同体をとらえるために(大会報告要旨)2016

    • 著者名/発表者名
      後藤一樹
    • 雑誌名

      三田社会学

      巻: 21 ページ: 144-147

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] 牛久 きおくうた2017

    • 著者名/発表者名
      坪井聡志, 河崎純, 後藤一樹, 高山真, プルサコワありな, 岡原正幸
    • 学会等名
      カルチュラル・タイフーン2017
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] ヒロシマ8月6日のビジュアル・エスノグラフィー――相互行為としての祈り2016

    • 著者名/発表者名
      後藤一樹・小倉康嗣・福山啓子・加藤旭人
    • 学会等名
      カルチュラル・タイフーン2016
    • 発表場所
      東京芸術大学(東京都台東区上野公園)
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] 四国遍路の映像社会学――移動する巡礼者と地域住民の動的関係イメージ2016

    • 著者名/発表者名
      後藤一樹
    • 学会等名
      第89回日本社会学会大会
    • 発表場所
      九州大学(福岡県福岡市)
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] 四国遍路 50 日間の移動と対話の映像民族誌2016

    • 著者名/発表者名
      後藤一樹
    • 学会等名
      平成28年度みんぱく若手研究者奨励セミナー「人類学的営みにおける映像」
    • 発表場所
      国立民族学博物館(大阪府吹田市千里)
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書

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公開日: 2016-05-17   更新日: 2024-03-26  

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