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湿潤対流におけるブラックカーボン粒子の湿性除去メカニズムの観測的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16J04452
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 環境動態解析
研究機関東京大学

研究代表者

森 樹大  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2016-04-22 – 2018-03-31
研究課題ステータス 完了 (2016年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2016年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードブラックカーボン / 湿性除去 / 地上観測 / レーザー誘起白熱法 / 粒子抽出装置
研究実績の概要

ブラックカーボン(以下、BC)粒子は太陽放射の吸収により大気を加熱することで、水循環や極域雪氷面の融解促進に影響を与えるが、その推定の不確実性は依然として大きい。発生したBCは輸送過程でエイジング(ガス成分の凝縮や他のエアロゾルの凝集)を受け、雲・降水過程を経て大気から除去されるが、どの物理量がBCの除去に一番大きな感度を持つかを、これまでの測定手法(フィルター分析・航空機観測)では同定できなかった。そこで本研究では、大気と降水中のBC粒径別数濃度の観測手法を確立し、両者の比で表される湿性除去効率の粒径依存性を観測することで、BCの主な湿性除去メカニズムを解明するとともに、BCの除去に最も重要な物理量を同定する。
まず、降水試料から粒子を大気中に取り出す装置とレーザー誘起白熱法を用いた装置を組み合わせることで、降水中のBC粒径分布の測定手法を確立した。次に、BCの水滴取り込みメカニズムである雲粒化、雨滴衝突、雲粒衝突の粒径別除去割合を推算する鉛直一次元モデルを構築した。これらの測定・解析手法を東京と沖縄の地上観測に適用した。東京では、湿性除去効率に顕著な粒径依存性が見られたが、沖縄ではその粒径依存性が見られなかった。鉛直一次元モデルを用いた解析により、100nm以上のBCは主に雲粒化によって湿性除去を受けることがわかった。BCの被覆が厚くなると、被覆成分や大気中の最大過飽和度の変動によらず高い効率で除去される一方、裸に近いBCは被覆量や被覆成分、最大過飽和度の変動に強く依存し、除去効率が大きく変わることもわかった。さらに、BCの鉛直輸送効率は東京では約6割、沖縄では約2割と推定され、発生源近傍におけるBCの鉛直輸送の重要性を明らかにした。
BC質量濃度の空間分布を気候モデルで正しく推定するためには、特に発生源近傍におけるBCの混合状態や吸湿特性、さらに大気中の最大過飽和度の推定の精度を向上する必要がある。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A key process controlling the wet removal of aerosols: new observational evidence2016

    • 著者名/発表者名
      Ohata, S., N. Moteki, T. Mori, M. Koike, and Y. Kondo
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 6 号: 1 ページ: 34113-34113

    • DOI

      10.1038/srep34113

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] アラスカ積雪中のブラックカーボンの緯度分布2016

    • 著者名/発表者名
      塚川佳美, 東久美子, 近藤豊, 杉浦幸之助, 大畑祥, 森樹大, 茂木信宏, 小池真, 平林幹啓, Remi DALLMAYR, 榎本浩之
    • 雑誌名

      日本雪氷学会誌 雪氷

      巻: 78

    • NAID

      40021028180

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] ブラックカーボン粒子の湿性除去過程の観測的研究2016

    • 著者名/発表者名
      森樹大, 大畑祥, 茂木信宏, 小池真, 近藤豊
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合大会
    • 発表場所
      幕張メッセ(千葉県千葉市)
    • 年月日
      2016-05-22
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書

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公開日: 2016-05-17   更新日: 2024-03-26  

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