研究課題/領域番号 |
16J05052
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田村 紋女 広島大学, 総合科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | サイコパシー / 攻撃性 / 道徳性 / 共感性 / 認知機能 / 注意機能 |
研究実績の概要 |
本研究計画は,共感性と道徳性を媒介要因として想定したサイコパシーと攻撃性の関係に対する包括モデルを提唱することを目的とした。 本年度は,まず,サイコパシーと攻撃性の関連に対する道徳性の媒介効果を検討した。 攻撃性を質問紙と実験課題の双方で測定することで,詳細で信頼性の高い結果を得ることを目指した。大学生36名を対象にPoint Subtraction Aggression Paradigmを実施し,攻撃性を測定した。加えて,サイコパシー,道徳性,能動的・反応的攻撃性,身体的攻撃を質問紙で測定した。分析の結果,実験課題で測定した攻撃性に関しては媒介効果は有意ではなかった。質問紙で測定した攻撃性に関しては,サイコパシーと能動的攻撃性の関連に対する道徳性の媒介効果が確認された。そのため,能動的攻撃性がサイコパシーの攻撃性のメカニズムに特有である可能性が示唆された。主観指標では予想を支持する結果が得られたが,実験の結果についてはサンプルサイズを拡張したさらなる検討が期待される。 次に,サイコパシーと攻撃性の関連に対する包括モデルを検討した。先行研究および自身の研究成果から,共感性の低さと道徳性の低さが独立してサイコパシーと攻撃性の関連を媒介するモデルではなく,サイコパシーは共感性の低さに媒介されて道徳性が低く,さらに道徳性の低さに媒介されて攻撃性が高いことを意味するモデルを構築し,その妥当性を検証した。一般人口による200名を対象にWebでの調査を実施した。分析の結果,仮説モデルの妥当性が示された。具体的には,サイコパシーと共感性の関連に対する注意の調整効果が有意であった。そして,注意機能が高い場合に,共感性と道徳性を媒介したときのサイコパシーから攻撃性への間接効果が有意であった。したがって,サイコパシーで攻撃性が高まる背景には共感性と道徳性の双方の働きがあることが示された。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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