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戦後イタリアにおける建築理論の展開に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16J05298
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 建築史・意匠
研究機関東京大学

研究代表者

松井 健太  東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2016-04-22 – 2018-03-31
研究課題ステータス 完了 (2017年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2017年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2016年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードアルド・ロッシ / テンデンツァ / 1968年 / 戦後イタリア建築文化 / 『都市の建築』 / カルロ・アイモニーノ / 伝統 / 戦後イタリア / 都市の建築 / 都市 / アドルフ・ロース
研究実績の概要

今年度は、建築家アルド・ロッシの(A)1960年代の言説(一部)と(B)1968年前後の言説という2つのテーマを研究範囲に設定した。
(A)は昨年度後期から継続的に行っていたテーマである。具体的には、ロッシが1966年に発表した著作『都市の建築』の文脈や同時代的背景を、同著作が執筆された時期にロッシがヴェネツィア建築大学で助手として参加していた講座「建物の配列的特徴」の講義録を資料として前年度より検討してきたが、今年度はこの研究成果を学会で発表するとともにその後論文としてまとめた。
また今年度から重点的に取り組み始めた(B)のテーマについては、まずロッシが1966年から教師として着任したミラノ工科大学での講義録・ノートを中心に資料の分析を行った。その結果、1968年前後を頂点とする建築学生によるイタリア建築学校の占拠・異議申し立て運動にロッシが教師という立場から共感を持ち、学生達と積極的に対話を行っていたことを明らかにした。戦後建築文化における建築教育の問題は、ポストモダニズムにおける建築形態の議論の陰に隠れてほとんど論じられてこなかった論点であり、本研究は戦後建築史や建築における1968年といったテーマの先駆的研究となり得る。
さらに以上の研究過程で、1968年前後のイタリア建築学校の危機の問題が、同時期にアルド・ロッシを中心に「傾向tendenza」という語を鍵概念として展開されていた議論の背景ともなっていることが明らかとなった。この語はこれまでロッシ建築に代表される建築スタイルを示す語として認知されてきた。これに対して本研究は、戦後イタリア建築文化におけるこの語を巡る言説の時系列的変化を考察し、実際にはこの語が建築学校の危機という文脈において既存の建築教育のオルタナティブを示すものとして用いられていたことを明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2017 実績報告書
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Does typology analyze the city? Or does the city define the typology? Typologies in Italy and Japan2016

    • 著者名/発表者名
      Kenta Matsui
    • 雑誌名

      Proceedings of 11th International Symposium on Architectural Interchanges in Asia 2016

      巻: I ページ: 1263-1267

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] アルド・ロッシ『都市の建築』(1966)の同時代的背景:ヴェネツィア建築大学「建物の配列的特徴」講座(1963-66)の検討2017

    • 著者名/発表者名
      松井健太
    • 学会等名
      建築史学会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] tendenza(テンデンツァ)とは何か?:戦後イタリア建築文化の言説に注目した語源的考察2017

    • 著者名/発表者名
      松井健太
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] アルド・ロッシと 1968 年 ―1960’s-70’s のロッシの言説と戦後イタリアの建築教育問題の関係について―2017

    • 著者名/発表者名
      松井健太
    • 学会等名
      イタリア学会
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] 1950年代から1960年代にかけてのアルド・ロッシの建築言説の変化について―アドルフ・ロースへの言及に注目して―2016

    • 著者名/発表者名
      松井健太
    • 学会等名
      イタリア言語・文化研究会
    • 発表場所
      早稲田大学(東京都新宿区)
    • 年月日
      2016-12-03
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] アルド・ロッシの建築理論における文学批評のモチーフについて―1950年代の近代建築批判と新古典主義建築論を事例に―2016

    • 著者名/発表者名
      松井健太
    • 学会等名
      イタリア学会年次大会
    • 発表場所
      京都外国語大学(京都市右京区)
    • 年月日
      2016-10-29
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] Does typology analyze the city? Or does the city define the typology? Typologies in Italy and Japan2016

    • 著者名/発表者名
      Kenta Matsui
    • 学会等名
      11th International Symposium on Architectural Interchanges in Asia 2016
    • 発表場所
      Tohoku University, Sendai, Miyagi, Japan
    • 年月日
      2016-09-22
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2016-05-17   更新日: 2024-03-26  

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