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リン脂質フリッパーゼATP10AのPCフリップ活性が制御する細胞機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16J05381
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 細胞生物学
研究機関京都大学

研究代表者

内藤 朋樹  京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2016-04-22 – 2018-03-31
研究課題ステータス 完了 (2017年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2017年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2016年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードflippase / ATP10 family / phosphatidylcholine / glucosylceramide / P4-ATPase / endocytosis / リン脂質フリッパーゼ / ATP10 / ホスファチジルコリン / 細胞膜 / 膜ダイナミクス
研究実績の概要

本研究ではリン脂質フリッパーゼであるATP10Aのホスファチジルコリン(PC)特異的なフリップ活性が担う細胞機能およびその制御機構を突き止めることを目的として研究を行ってきた。また、研究遂行の過程でATP10のファミリーであるATP10Dが糖脂質を基質とすることを新たに見出したため、その脂質選択・輸送のメカニズムを探る研究を行った。
ATP10Aの過剰発現により細胞形態は変化する。そのメカニズムを探るため、ATP10Aの発現によって細胞-細胞外マトリックス間接着因子であるインテグリンの細胞内動態が影響を受けているのではないかと仮説をたて検証した。その結果、ATP10Aの過剰発現によってインテグリンを含む細胞膜局在タンパク質のエンドサイトーシスが亢進していることを発見した。これはATP10Aが細胞膜においてPCをフリップすることによって細胞内向きの湾曲形成を促進し、膜タンパク質のエンドサイトーシスを亢進する機能があることを示唆する。この研究成果は共著として論文に発表された。
近年、酵母のリン脂質フリッパーゼがグリセロリン脂質のみならずスフィンゴ脂質をフリップできる可能性が示唆された(Roland et al. PNAS 2017)。そこでヒトのフリッパーゼの中にもスフィンゴ脂質を基質とするものがあるのではないかと考え実験をしたところ、今まで基質が全く不明であったATP10Dがスフィンゴ糖脂質であるグルコシルセラミドをフリップすることを突き止めた。ATP10Dの遺伝的な変異は脂質異常症との関連が報告されていることから、ATP10Dによるグルコシルセラミド輸送が脂質の代謝や恒常性の維持に重要な働きをしている可能性がある。さらに、ATP10Dがグルコシルセラミドを選択・輸送するのに重要なアミノ酸残基を決定した。これらの研究成果を国内、国際学会で発表し、論文は現在投稿中である。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2017 実績報告書
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Phospholipid-flipping activity of P4-ATPase drives membrane curvature.2018

    • 著者名/発表者名
      Takada, N., Naito, T., Inoue, T., Nakayama, K., Takatsu, H., and *Shin, H.-W.
    • 雑誌名

      The EMBO Journal

      巻: in press 号: 9

    • DOI

      10.15252/embj.201797705

    • NAID

      120007144982

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Phospholipid flippase ATP11C is endocytosed and downregulated following Ca<sup>2+</sup>-mediated protein kinase C activation.2017

    • 著者名/発表者名
      Takatsu H, Takayama M, Naito T, Takada N, Tsumagari K, Ishihama Y, Nakayama K, Shin HW.
    • 雑誌名

      Nat Commun.

      巻: Nov 10;8(1) 号: 1 ページ: 1423-1423

    • DOI

      10.1038/s41467-017-01338-1

    • NAID

      120006365525

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 脂質フリッパーゼの新奇基質としてグルコシルセラミドの発見とその輸送メカニズム2017

    • 著者名/発表者名
      内藤朋樹
    • 学会等名
      ConBio2017
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] Identification of mammalian glucosylceramide flippase and its transport mechanism2017

    • 著者名/発表者名
      Tomoki Naito
    • 学会等名
      The 15th International Conference on Na,K-ATPase and Related Transport ATPases
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Phospholipid flippase ATP10A, a member of type IV P-type ATPases, translocates phosphatidylcholine and is involved in plasma membrane dynamics.2016

    • 著者名/発表者名
      内藤朋樹
    • 学会等名
      The American Society For Cell Biology Annual Meeting 2016
    • 発表場所
      Moscone center, san fransisco, CA, USA
    • 年月日
      2016-12-03
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2016-05-17   更新日: 2024-03-26  

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