研究課題
特別研究員奨励費
今年度は、(a)歌詞のテーマ・ストーリー展開に関する研究と、(b)メロディに対して歌いやすい歌詞の自動生成に関する研究をし、その成果を論文誌、学会にて発表した。(a)歌詞のテーマ・ストーリー展開に関する研究は、国際論文誌IEICE Transactions on Information and Systemsに採録された。本研究では、「愛」や「希望」などの楽曲全体のテーマが、談話構造内の潜在的なトピックの遷移(ストーリー展開)に作用することを定性的・定量的に確かめた。テーマとトピック遷移を同時に考慮したベイジアンモデルを構築し、1万曲以上の歌詞から教師なし学習を行った。歌詞特有の談話構造に基づいた潜在的な意味構造のモデリングをした研究はなく、本成果は歌詞や音楽に関する研究全体に対しての新たな貢献である。(b)メロディに対して歌いやすい歌詞の自動生成に関する研究は、国際会議The 16-th Annual Conference of the North American Chapter of the Association for Computational Linguistics: Human Language Technologiesに再録された。本研究では、歌詞とメロディのペアデータを作成し、テキスト解析により得られる言語情報と、音楽音響信号解析により得られる音楽情報の関係性を分析し、その法則性を明らかにした。また、入力メロディに対して歌いやすく、かつ文として流暢な歌詞を生成する確率的言語モデルを提案した。楽曲の言語的特徴と音楽的特徴の関係性を、大規模データから統計的に分析した研究は少なく、歌詞や楽曲に関する研究全体に対して新たな貢献をした。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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IEICE Transactions on Information and Systems
巻: E101.D 号: 4 ページ: 1167-1179
10.1587/transinf.2017EDP7188
130006602302