研究課題
特別研究員奨励費
申請者は、水中に分散するZrO2ナノ微粒子に関してX線回折(XRD)、透過型電子顕微鏡(TEM)、動的光散乱(DLS)、SAXS、多角度光散乱サイズ排除クロマトグラフィー(SEC-MALS)、および密度測定による各種物性値の決定法を提案した。申請者は、表面処理剤フリーハイブリッド化手法で調製したZrO2/エポキシハイブリッド材料に関してLorentz-Lorenz理論、Freznel反射、Rayleigh散乱、およびLambert-Beer理論を組み合わせた理論により屈折率および透過率を予測することに成功した。また、屈折率の波長依存性に線形近似式を適応することでアッベ数を予測することに成功した。また、ビスフェノールA型(BADGE)、脂環式(CEL)、およびイソシアヌル型(TEPIC)ベースのエポキシ樹脂とのハイブリッド化を行った。得られた材料の屈折率とアッベ数は有機材料におけるトレードオフの関係を打破し、屈折率が1.8でアッベ数が50程度の高屈折率かつ高アッベ数な光学材料を創製した。申請者は、表面処理剤フリーハイブリッド化手法で調製したZrO2/エポキシハイブリッド材料に関してSAXS測定を用いたZrO2ナノ微粒子のナノ構造解析に取り組んだ。水、エポキシモノマー、および樹脂中における粒子内散乱因子P(q)プロファイルは、ほぼ一致しShoultz分布を考慮した散乱モデル(黒破線)でよく記述できることを証明した。また、粒子間構造因子はPercus-Yevickの積分近似式にサイズ分布を考慮することで実験値をよく記述できることがわかった。これは、統計熱力学から導出された動径分布関数から得られる古典理論がハイブリッド材料中の無機ナノ微粒子に適応できることを証明した初めての例である。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (5件)
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