研究課題
特別研究員奨励費
H30年度はH29年度より実施していた研究課題2(血中および骨格筋の酸素化動態の個人差と代謝・内分泌応答の関係)の実験を継続して実施した.被験者は健康な成人男性12名とし,低酸素環境(吸気酸素濃度14.5%,標高3000m相当)において60%VO2max強度の自転車ペダリング運動を60分間実施した後,180分間の安静を行った.動脈血酸素飽和度,筋酸素飽和度,代謝系指標および血液指標を運動中20分毎(運動開始20,40,60分)および運動後180分(血液指標のみ)に測定した.代謝系指標は,酸素摂取量,二酸化炭素産生量,呼吸交換比を,血液指標は,血中乳酸,血中グルコース,血中pH,成長ホルモン,コルチゾール,エリスロポエチン,血管内皮細胞増殖因子を測定した.また,指尖に装着したパルスオキシメータから動脈血酸素飽和度(SpO2)と採血によって測定されたヘモグロビン濃度(Hb)から動脈血酸素含量(CaO2)を定量し(CaO2 = Hb × SpO2 × 1.36),筋赤外線分光装置のプローブを右脚外側広筋に装着することで筋酸素飽和度(StO2)を測定した.運動中の各酸素化指標(SpO2,CaO2,StO2)間の関連性を検討したところ,SpO2とCaO2との間には有意な相関関係が認められたが,StO2とSpO2およびCaO2との間には有意な相関関係は認められなかった.次に,各酸素化指標と代謝内分泌指標との関連性について検討したところ,StO2は血中pHとの間に有意な相関関係が認められ,CaO2はエリスロポエチンとの間に有意な相関関係が認められた.しかし,その他の項目との間には有意な相関関係は認められなかった.したがって,同一の吸気酸素濃度下であっても運動時中の血中および筋中の酸素飽和度が内分泌応答に影響していることが示唆された.
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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