研究課題/領域番号 |
16J07271
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
相原(尾島) いづみ 北海道大学, 環境科学院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2017年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2016年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ホウ素 / シロイヌナズナ / ビタミンB6 / 植物栄養 |
研究実績の概要 |
ホウ素は植物にとって必須な栄養素であり、微生物や動物においても正常な成長に必須または有用であることが示されている。しかし、現在までに明らかにされているホウ素の生理機能は植物の細胞壁におけるペクチン質多糖の架橋のみである。本研究は植物細胞壁以外におけるホウ素の生理機能の解明を目指した。 活性型ビタミンB6の合成酵素をコードするSOS4のシロイヌナズナ変異株は、通常のホウ酸濃度条件では生長抑制を示すが、高濃度のホウ酸条件において生長が回復する。この生長の回復は細胞の可溶性画分に含まれるホウ素の濃度に依存すると考えられることから、本研究ではシロイヌナズナSOS4変異株の高濃度ホウ酸条件における生長回復機構の解明を目的とした。 SOS4変異株は葉緑体内のビタミンB6が不足する一方で、植物体全体では過剰なビタミンB6を蓄積する。前年度に引き続き、ホウ酸による生長回復がSOS4変異株に特異的であるか、ビタミンB6の不足を一般的に回復するかを区別するため、ビタミンB6の生合成経路に関わる他の遺伝子の変異株について生育試験を行った。通常の光条件または弱光条件において、SOS4変異株とは異なって植物体全体でビタミンB6量が減少した複数の合成酵素遺伝子の変異株がホウ酸濃度の上昇による生長の回復を示したことから、ホウ酸がビタミンB6の欠乏を一般的に回復させることが示された。 また、ビタミンB6の新規合成に関わる遺伝子の翻訳量がホウ酸濃度の上昇に伴い増加する可能性が示唆されたことから、新たな仮説として、高濃度のホウ酸条件下ではビタミンB6合成酵素遺伝子の翻訳量が増加し、ビタミンB6の新規合成が促進され、その結果ビタミンB6欠乏症状が回復する可能性が考えられた。 本研究は高濃度のホウ酸がビタミンB6欠乏を一般的に回復させることを明らかにし、ホウ酸がビタミンB6の生合成または利用に影響を与える可能性を示した。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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