研究課題/領域番号 |
16J08611
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生体医工学・生体材料学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松井 和洋 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-22 – 2018-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2016年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 超音波治療 / 音場推定 / 時間反転法 / 音響放射圧 / 集束超音波治療 / 生体内音場推定 / 散乱不均一補正 / 音響放射力 |
研究実績の概要 |
強力集束超音波治療は、切開を必要とせず、腫瘍のみを物理的に加熱凝固治療できるため、次世代の低侵襲治療技術として一部臨床応用されている。しかし、超音波は組織の音響特性等の不均一性により、集束超音波発生装置の幾何学的焦点とは異なる部位にエネルギーが集束する可能性および、超音波強度が治療計画時の予測値と大きく異なる可能性がある。このため集束部位の治療効果をモニタリングする技術が重要である。本研究は、超音波モニタリングに基づいた集束超音波ビームの強度分布推定手法の開発を目指した。前年度においては、(1)集束超音波が形成する音場推定を目的とした時間反転法を用いた手法、および(2)集束部位での音響強度推定を目的とした音響放射圧を用いた手法を提案した。しかし、(1)、(2)各々に問題点があることが明らかであった。したがって、本年度はこれらの問題点を克服する方針で研究を実施した。 i. (1)に関して、受信機口径の狭小による推定誤差、および推定可能な音場が2次元空間に制限されている問題があった。そこで、仮想的に受信機の口径を広げる工夫をし、また受信機の素子配列を2次元にすることで、3次元音場を高確度に可視化する手法を提案した。本手法の有効性を、均質かつ無減衰な媒質で数値的かつ実験的評価により確認した。 ii. (2)に関して、生体組織特性の不均一性によって、焦点部位での超音波強度推定値がロバストではない問題があった。そこで、不均一性を除去するアルゴリズムを提案した。これは、焦点部位のローカルな領域の組織情報のみから超音波強度を推定し、その周りの領域の影響を差っ引く処理を施している。本アルゴリズムの有効性は、均質な粘弾性媒質モデルでの数値的評価により確認した。 以上の研究成果は、前年度の研究成果の問題点を改善し、集束超音波治療の有効性・安全性を向上させるうえで重要かつ臨床応用性の高いものである。
|
現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|