• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

無性生殖が植物の多様性を生み出す機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16J08907
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 生物多様性・分類
研究機関京都大学

研究代表者

大崩 貴之  京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2016-04-22 – 2018-03-31
研究課題ステータス 完了 (2017年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2017年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2016年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードコケ植物 / 無性生殖 / 生物間相互作用
研究実績の概要

本研究では主に無性生殖という視点からコケ類の生態や多様性を明らかにすることを目指した。コケ類の無性芽散布に動物が関与する可能性を発見したことをきっかけに、コケ類とその他の生物との相互作用についても研究を展開し、2017年度は以下の成果を得た。
1.ヘチマゴケ類の無性芽生産と分類:蘚類ヘチマゴケ類の一部のグループは、無性芽による無性生殖を頻繁に行うことが知られている。定点調査および分子系統解析の結果、各種で安定と考えられていた無性芽には多型が存在することが明らかになり、一部の種は分類学的扱いを変更する必要があることがわかった。
2.コケ類の無性芽の動物散布:植物の散布体が動物によって分散されることは被子植物ではよく知られているが、コケ類ではほとんど報告例がない。コケ類を食べるガガンボ類の糞中に含まれるコケ類の断片を培養した結果、一部の無性芽は発芽能を維持していたことが分かった。無性芽がシュート断片に比べ強いストレス耐性を持っていること、またその程度は無性芽の形態によって異なることが明らかになった。コケ食者がコケ類の無性生殖に関与しうることを示した貴重な事例であるとともに、無性芽の形態に適応的意義があることも示唆された。
3.コケ類の虫えい:昆虫などが植物の組織に入り込んで、植物に異常成長をさせながら自身の住処や食料とする虫えいは、維管束植物では一般的なものであるがコケ類では線虫などでわずかに知られていたにすぎない。コケ類では初となる昆虫による虫えいについて、切片を作成し組織学的な記載と考察を行った。虫えいが発見されたのはMonoclea属の葉状苔類で、虫えい誘発者はハモグリバエ類の幼虫だった。被子植物のものと比べると非常に単純な構造をしており、厚壁化や表面の修飾は見られなかった一方で、通常は存在しない細胞分化や過剰な細胞分裂も確認された。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2017 実績報告書
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The first insect-induced galls in bryophytes2018

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Ohgue, Yume Imada, Akira Armando Wong Sato, Juana Rosa Llacsahuanga Salazar & Makoto Kato
    • 雑誌名

      Bryophyte Diversity and Evolution

      巻: in press

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] ガガンボ科昆虫の糞から発見されたコケ類の無性芽2016

    • 著者名/発表者名
      大崩貴之、今田弓女、加藤真
    • 学会等名
      日本蘚苔類学会
    • 発表場所
      屋久島町安房総合センター(鹿児島県屋久島町)
    • 年月日
      2016-08-30
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書

URL: 

公開日: 2016-05-17   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi