• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

腸管パイエル板M細胞における抗原トランスサイトーシス機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16J09413
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 免疫学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

小林 伸英  慶應義塾大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2016-04-22 – 2019-03-31
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2018年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2016年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード粘膜免疫 / M細胞 / IgA / Sox8 / トランスサイトーシス / 腸管上皮細胞 / 免疫学 / 粘膜免疫学 / 上皮細胞生物学 / 転写因子 / CRISPR/Cas9
研究実績の概要

M細胞は粘膜組織のリンパ濾胞を覆う濾胞関連上皮に存在し、管腔内の抗原を取り込んで直下の免疫細胞へと受け渡すことにより免疫応答を誘導する。一方で、M細胞は病原体が侵入するための門戸としても利用されており、M細胞による抗原取り込み機構を明らかにすることは粘膜免疫系の理解に重要な課題であると言える。しかしながら、M細胞の成熟過程や抗原取り込みの詳細な分子機構には不明な点が多く残されている。
本研究では、M細胞に高発現する転写因子として新たにSOXファミリー転写因子であるSox8を同定し、M細胞の成熟に果たす役割を明らかにした。Sox8はRANKLシグナル下流の非古典的NF-κB経路によってM細胞特異的に誘導され、成熟M細胞マーカーであるGp2のプロモーター領域に結合し、その転写活性を直接誘導した。Sox8欠損マウスを解析したところ、成熟M細胞が顕著に減少しており、パイエル板への抗原取り込みが減弱していた。その結果、幼若Sox8欠損マウスでパイエル板の成熟が進まず、離乳期における粘膜免疫応答が抑制されることが明らかとなった。
また、抗原取り込みを制御する候補遺伝子としてPHメイン含有ファミリー分子(以下M-Plek)を同定し、その分子機能を明らかにした。M-PlekはPHドメインを介して2種類のホスホイノシチドに結合し、C末端領域を介してアクチン骨格と相互作用した。M-Plekを培養細胞に強制発現したところ、エンドサイトーシスが顕著に促進されることを見出した。さらに、M-Plekの生理的機能を明らかにするため、CRISPR/Cas9システムを用いてM-Plek欠損マウスを作製した。
以上の成果は、これまで不明であったM細胞の成熟化や抗原輸送の分子機構の理解を大幅に進めるものであると考えられる。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2018 実績報告書
  • 2017 実績報告書
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Sox8 is essential for M cell maturation to accelerate IgA response at the early stage after weaning in mice2019

    • 著者名/発表者名
      Kimura Shunsuke、Kobayashi Nobuhide、Nakamura Yutaka、Kanaya Takashi、Takahashi Daisuke、Fujiki Ryoji、Mutoh Mami、Obata Yuuki、Iwanaga Toshihiko、Nakagawa Tomoo、Kato Naoya、Sato Shintaro、Kaisho Tsuneyasu、Ohno Hiroshi、Hase Koji
    • 雑誌名

      The Journal of Experimental Medicine

      巻: 216 号: 4 ページ: 831-846

    • DOI

      10.1084/jem.20181604

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 粘膜面における多彩な抗原取り込み機構とその意義 (特集 皮膚と粘膜の免疫)2018

    • 著者名/発表者名
      小林 伸英, 長谷 耕二
    • 雑誌名

      臨床免疫・アレルギー科

      巻: 69(5) ページ: 482-488

    • NAID

      40021567665

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [雑誌論文] 粘膜面におけるバリア機能と免疫恒常性の維持に果たすM細胞の役割2018

    • 著者名/発表者名
      石原 成美, 小林 伸英, 長谷 耕二
    • 雑誌名

      アレルギー

      巻: 67(3) ページ: 171-178

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] Sox8は腸管上皮M細胞の分化に必須であり離乳直後の腸管IgA産生に寄与する2019

    • 著者名/発表者名
      小林伸英, 木村俊介, 中村有孝, 岩永敏彦, 長谷耕二
    • 学会等名
      第4回日本骨免疫学会ウィンターセミナー
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] Sox8 is essential for the differentiation of M cells and antigen-specific IgA response2018

    • 著者名/発表者名
      Nobuhide Kobayashi, Shunsuke Kimura, Yutaka Nakamura, Takashi Kanaya, Tsuneyasu Kaisho, Hiroshi Ohno, Toshihiko Iwanaga, Koji Hase
    • 学会等名
      第47回日本免疫学会学術集会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [備考] 離乳期における抗体の空白期間を埋めるしくみを解明-乳幼児を感染から守る手掛かりに-

    • URL

      https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2019/3/26/28-51970/

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

URL: 

公開日: 2016-05-17   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi