研究課題/領域番号 |
16J09891
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊川 美保 京都大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2018年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2017年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2016年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | リスクリテラシー / リスク認知 / ニューメラシー / 統計リテラシー / リスクコミュニケーション / 批判的思考 / 教育心理学 |
研究実績の概要 |
①研究の背景・目的 我々が健康的な生活を送るうえで,食品が果たす役割は大きい。一方で,食品には栄養分のほか,微量ながら発がん物質も含まれている。人々の食生活の質を高めるには,食品のリスクやベネフィットを正しく理解するためのリスクリテラシーを育むことが重要である。しかし,リスクリテラシーに関する研究は国内外で十分に行われていなかった。そこで本研究では,食品安全分野におけるリスクリテラシー(ニューメラシー,統計リテラシー)について心理学・教育学の観点から検討した。 ②研究の具体的内容 第一に,リスクリテラシーを測定するためのニューメラシーや統計リテラシーの尺度を作成した。英語原本を翻訳・逆翻訳して日本語版尺度を作成した。一般市民に対するウェブ調査の結果,これらの尺度は高い妥当性や信頼性を持つことが示された。 第二に,リスクリテラシーが食品リスク認知に及ぼす影響を明らかにした。食品中の放射性物質に関する調査からは,ニューメラシーの高い人はリスクの数値情報に基づいて不安が変化するが,ニューメラシーの低い人の不安は必ずしも変化しないことが示された。コーヒーや赤肉・加工肉に関する調査では,ニューメラシーの高い人は科学的な情報をもとにリスクとベネフィットをバランスよく考える傾向にあるが,ニューメラシーの低い人は感情的にリスクを知覚しやすいことが確認された。 第三に,リスクリテラシーの個人差を補う情報デザインや,リスクリテラシー教育の効果を検討した。食品リスクを図表であらわす情報デザインでは,シンプルな表が最も効果的であることがニューメラシーの高低を問わず見出された。リスク教育に関しては,リスク認知のバイアスの一つである「分母無視」に関する授業と,疫学データの読み解き方に関する授業を行った。どちらの授業においても,統計リテラシーは授業後に有意に向上し,教育の効果が示された。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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