研究課題
特別研究員奨励費
褐色脂肪組織(BAT)は、熱産生の増大を介しエネルギーおよび糖代謝を制御する臓器として注目されている。テトラヒドロビオプテリン(BH4)は、チロシン水酸化酵素(TH)や一酸化窒素合成酵素(NOS)の酵素反応に必須の共因子であり、ノルアドレナリン(NA)やNOといったBATの制御因子の産生に関与している。研究代表者らはBH4産生量の減少が確認されているhph-1 mutantマウスの解析を行い、BH4の欠乏が熱産生能の低下をはじめとするBATの機能障害を誘発し、肥満の助長、インスリン抵抗性ならびに耐糖能異常の発症に関与することを明らかにした。一連の研究成果より、BH4はNAならびにNOに協奏的に作用し、BAT機能の活性化を介して全身の糖・エネルギー代謝を制御することが示唆された。BH4は肥満症および糖尿病の治療に寄与する新たな栄養素としての可能性が考えられる。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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JCI Insight
巻: 2 号: 9 ページ: 91981-91981
10.1172/jci.insight.91981