研究課題/領域番号 |
16J30004
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 大阪府立大学 (2017) 岡山大学 (2016) |
研究代表者 |
呉 揚 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 特別研究員
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研究期間 (年度) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2017年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2016年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 空間的配置動詞 / 存在 / 関係 / 語彙 / 文法 / アスペクト・テンス形式 / 状態動詞 / 特性動詞 / オノマトペ / ムード・テンス・アスペクト体系 |
研究実績の概要 |
本年度は、空間的配置動詞を中心に考察した。空間的配置動詞は、〈存在〉〈関係〉にまたがっており、時間的限定性の研究にとって非常に重要な意味を持つ動詞グループである。 考察では、まず、『分類語彙表』を用いて、空間的配置動詞の所属動詞を抽出し、下位分類を行った上で、コーパスで実例を収集しデータベースを構築した。データベースに基づく分析によると、空間的配置動詞は、〈存在〉と〈関係〉の意味領域に関わりつつ、独自の意味領域をなしていることがわかった。研究成果は、日本語学会2017年度秋季大会での口頭発表として公表された。 次に、呉揚(2015)「空間的配置動詞のアスペクト・テンス形式とテクスト―「そびえる」の場合―」(日本語の研究11-1)という論文における研究手法を用いて、考察対象を「そびえる」と同じように垂直関係を表すすべての空間的配置動詞に広げ、それらのアスペクト・テンス形式とテクストの関係を考察した。全体の考察結果は前稿とほぼ一致すると考えてよいのであるが、動詞ごとに違った使用傾向があることも明らかになった。その違いは、空間的配置動詞の意味には本質的に主観的な側面があるということと関わると言える。研究成果は、『岡山大学社会文化科学研究科紀要』(2017年11月)に掲載されている。 そのほか、〈存在〉〈関係〉を表す動詞について、所属語彙の抽出、実例収集を行い、データベースの構築を終えた。語彙と文法の両方からのアプローチを徹底しながら、2018年度の日本語学会や日本言語学会での成果公開を目指して、データ分析を進めている。なお、〈状態〉〈存在〉〈特性〉〈関係〉は動詞、形容詞、名詞が共有する領域である。これらの品詞間の連続性や言語活動における競合関係を究明し、総合的な述語論への試みとして、「痛い」と「痛む」の使い分けに関する考察結果について、類義語研究会で口頭発表を行う予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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