研究課題
基盤研究(C)
水産資源を持続的かつ有効に利用するためには,過去から将来にわたって資源量の変遷を理解できる資源動態モデルを構築する必要がある.それに加えて,性能の良い資源管理方式を開発することが重要であるが,資源動態モデル自体が予測能力に乏しい場合には,資源管理の成功度に多くを期待できない.そこで本研究では,将来の資源管理でパフォーマンスを上げることを想定したハインドキャスティング(将来予測の能力を検証するための検証法)の視点から,資源動態モデルの評価を可能とする統計的手法の枠組みについて,実際の国際資源への適用も含めて研究を行った.
本研究で主題としたハインドキャスティング法は,資源動向の予測能力を評価する統計的手法であり,水産資源解析手法の高度化において重要な枠組みと考える.この方法は,水産資源分野ではこれまで馴染みの薄かった手法であったが,2016年にその理論的フレームワークを論文化し,さらに応用研究として北太平洋漁業条約会議ではサンマ資源,インド洋まぐろ類委員会ではメバチマグロやキハダマグロ資源などにも順次適用することで国際資源管理にも貢献し,さらに手法の有効性についても高い評価を受けた.また,本手法の更なる理論的整備と資源管理への応用のために,国際共同研究も立ち上げ遂行することとなった.
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 4件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 5件)
Fish and Fisheries
巻: In press
Fisheries Research
巻: 216 ページ: 204-211
10.1016/j.fishres.2019.04.007
Journal of Cetacean Research and Management
巻: 印刷中
Fisheries Science
巻: 83 号: 6 ページ: 887-895
10.1007/s12562-017-1121-1
40021406859
巻: 183 ページ: 119-127
10.1016/j.fishres.2016.05.017