研究課題/領域番号 |
16K00207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
足立 幾磨 京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (80543214)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 感覚間一致 / 言語進化 / 空間表象 / 比較認知科学 / 言語 / 系列処理 / 音象徴 |
研究成果の概要 |
言語ラベルの進化的・発達的基盤の一つとして注目されている「感覚間一致」の進化的起源をあきらかにするため、チンパンジーを対象に実験をおこなった。具体的には、音の高さと明るさ、音の高さと空間の位置情報の間の感覚間一致を分析した。ヒトの音の高さと明るさの感覚間一致には、高い音の後には明るい色、低い音の後には暗い色に目が向きやすくなる注意バイアスと、中間的な色の見えが音によって変化する知覚バイアス、の二つが存在することがわかっている。本研究の結果、チンパンジーもこの二つのバイアスをもつこと、さらに、高い音が空間の高い位置に、低い音は空間の低い位置に被験体の注意を誘導することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ラベル生成・理解、概念メタファーの進化的基盤として感覚間一致に着目し、比較認知科学的なアプローチをおこなうことで、言語進化の研究に新たな道筋をつけた最先端研究といえる。こうした、新たなアプローチを施すことにより、感覚間一致に関して、ヒトとチンパンジーをはじめとするその他の種の間の相違点をあきらかにすることで、ヒトの言語の進化的基盤に対し、新たな知見を提供でき、認知科学、進化心理学、比較認知科学の研究分野に大きなインパクトを与えると期待される。
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