研究課題/領域番号 |
16K00215
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
高木 光太郎 青山学院大学, 社会情報学部, 教授 (30272488)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 供述信用性評価 / 取調べの可視化 / 録画記録 / 説明の不十分さ / スキーマ・アプローチ / 言語化の回避 / 非言語化の力動・パターン / 供述 / 体験性 / 身体 / 法心理学 / 取調べ録画記録 / 非言語的情報 |
研究成果の概要 |
本研究の目的では、被疑者取調べの可視化によって得られた録画記録の特性を有効に活用する供述信用性評価技法の開発を試みた。当初、このような技法として供述者のゼスチャーなど身体的表出を利用することを検討したが、有効な指標を見いだすことができなかった。そこで、申請者がこれまで実施してきた信用性評価の事例(約40件)で特に顕著な供述傾向がみられた事例を再検討したところ、「表現の希薄化」「言及の回避」など「説明の不十分さ」の供述内での分布のパターンが、信用性評価の有効な指標になる可能性が高いことが見いだされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、被疑者の取調べや目撃者、被害者からの事情聴取の録画記録が刑事裁判において利用される機会が増加している。これらの録画記録は、裁判官や裁判員が取調べや事情聴取の具体的な様子を把握するのに有効であるが、録画記録特有のバイアスによって供述の評価に偏りが生じる危険性も同時に指摘されてきた。本研究の成果は、刑事裁判において録画記録を参照する裁判官や裁判員に検討の有効な着眼点を示すと同時に、録画記録を用いた専門的な供述信用性評価に一定の指針を与えるものであり、その社会的・学術的意義は高いものと考えられる。
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